『名付けてセフィロス文法』

 FF大好き。

 ども、はたです。



 ようやくこの技法が確立しましたので紹介させていただきます。あらかじめ申しますと、この技法は向き不向きがあると思います。そこはご了承ください。



 さて、皆さんはファイナルファンタジー7のラスボス曲『片翼の天使』の有名な制作法をご存知でしょうか?



 これは作曲家植松伸夫さんが実験的手法で作られた曲でして、まず朝思いついたフレーズをとりあえずPCに保存し、フレーズが溜まったところで順列組み合わせで一曲にしたという。



 この技法を小説にも活かせないか?と思い、試したのです。



 ですが。



 僕は別解として今は使ってます。使用するアプリはTATEditor。その手法は、まず台詞だけを書きだします。量としましては行数26×文字数28で1ページ分。



 そして、その隙間を埋めるように地の文を書いていくというもの。敬意を表して『セフィロス文法』と呼んでいます。



 しかし、一番苦難したのは、ページ数を調整するのが困難な点。当初は台詞を2700文字起こしたんですが、地の文入れたら最終的に6000文字になってしまいました。



 ちなみに僕は行間は2行空けています。



 そこで台詞を約1ページ分600~800文字にセーブすることで大体5、6ページ。1500~1800文字前後に納めることが出来ました。



 普通に書けばいいじゃないかと思われますよね?



 この『セフィロス文法』の最大の売りは台詞の『ノリ』です。



 個人的かもしれませんが、この書き方のおかげで台詞が活き活きとしている気がします。それと、ページ数、文字数を適度に抑えられるので、心労も少ないです。



 長文を書くにはカスタマイズが必要ですが、カクヨムさんで書くには適しているのではと思います。



 冒頭でも書きましたが向き不向きがある技法ですので、お忘れなく。



 例として『迷宮学園ってこんなとこ』第五話のセフィロス文法で起こした台詞を載せておきます。ご参考になれば幸いです。ちなみに1ページをちょっとオーバーしています。



「っらっしゃいやせー。どんな武具をお探しで?」

「剣を一本、見せてくれるかな?俺のは折れちゃって」

「……ですってよ、親方ー」

「……あーん?剣を折っただぁ?」

『じょ、女性!?』

「しかも美人!?」

「おや?こっちの彼女は見る目があるじゃないか。照れるねぇ」

「親方。世の中にはお世辞というものがありましてですね」

「夢見たっていいじゃない……。だってレディだもの……」

「……ちょいと見せてみな。それで大方、分かるから」

「ど、どうでしょうか?」

「ふぅむ。安物もいいとこだね。普通なら腕が上がれば、買い替えられて廃棄処分されてもおかしくない」

「僕の腕が……まあ、まだ新米ですけど……」

「アンタの腕は良いよ。この剣ではとっくに力不足だったのさ」

「普通ならとっくに寿命なのに丁寧に、ここまで刃がこぼれて、更に折れるまで使ってくれたなんて。良い主に出会えたね」

(そういえばミカサさんの話では、甲殻虫の退治で折れたんだっけ……。よほどの達人じゃないと剣では斬れないわ……)

(そうよね……しかも、このなまくらでってことは……)

「気に入ったよ。好きな相棒を選びな。安くしとくよ」

「気に入ったついでにオーダーメイドなんて……」

「図に乗るな新米が。私の剣を持とうなんて千年早いよ」

「……でもこの店に飾られてるのは貴女が打ったんじゃ?」

「あ、店の剣は僕が修行がてら打たせてもらったものです」

「一端になったらまたおいで。それまで剣への愛情が変わってなかったら……考えとくよ」

「毎度ありー」

「あいつ……良い剣士になりますかね、師匠?」

「さあてね。素質がありすぎて死んでいった馬鹿どもを山ほど知ってるよ……あ、しまった」

「?」

「名前くらい聞いときゃ良かったかな?」

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