元有名料理人のVRグルメは見た目×ですが、レア度は◎でした。〜もう一度人気になればまた仕事が来るかもしれないのを希望に頑張ります!〜
Aさん
〜1〜元有名料理人はVRMMOを始める。
テレビを眺めれば今有名な人達が写っていることが多々ある。
有名人は引っ張りだこにされながら今日も生きている。
それは誰が人気になるかなんて分かるわけもなく、ただネットに舵を任せる事となる。
前に一度人気になった料理人、
元はテレビ番組にでるほど有名だった。
なのだが今はテレビに出れないくらい人気は落ちました。
3歳から包丁を握り始めて、7歳になれば料理人としての頭角を現した。
周りからは『天才』『秀才』と呼ばれ、子供の料理コンテストで優勝をし続けた。
その後は日本で大きな大会をほぼ総ナメしていくことになる。
そんな時、15歳で世界的に有名な料理コンテストから出てみないかと、声をかけられた。
今、世界の料理人を間近で見てみたいと思い、二つ返事で答えた。
そしてアジアでの予選は直ぐに通過。
ここまで大きなコンテストには来たことがなかったためか、ワクワクで胸がいっぱいになって足も一寸浮いていたかもしれない。
世界に放送されながらはじまったコンテスト。
他の人たちが料理を緻密に組み立てるのを横目に料理を完成させる。
その料理の評価はとても高く、コンテストを無事優勝。その後そのコンテスト三冠を果たす事となった。
その頃から天才料理人としてテレビにで初めて、朝の情報番組や3分で料理をする番組などでお呼ばれすることになる。
20歳で初の店を出店。
お店を出店して、最初は大繁盛したが、今はもぬけの殻。
だけどお金はたんまりある。やれることはやったつもりだった。
だが人気が落ちるのはわかっていた。
一時的に人気になっただけで、今では一発屋の料理人となってしまった。
「はぁ、家に篭ってやることなし。料理番組もとっくの前に降ろされたし……最悪」
家で暇を持て余す生活、だがこんな生活にも飽き始めてきた。
決してニートが嫌だというわけではない。
だけどテレビ番組に出て、撮影する毎日が恋しい。
休みは欲しかったけど、番組を辞めるとは思ってなかったなぁ。
そろそろ番組に出たい。
街を歩いていても変わらないのはわかっているけど気分を変えるために散策をしてみるか……。
「今日は風が強いから注意しないとな……」
そう言った矢先、目の前に何かが張り付いて前が見えなくなる。
とってみればゲームのチラシだった。
少し気になったのでそのチラシを手に取り読んでみることに。
数々のフルダイブ型MMORPGを手掛けるクロマティック社が出す期待の新作。
超高性能のAIや、本物と勘違いしてしまうようなグラフィック、世界有数の技術力。それを全て集結させた作品なんだとか。
『異世界ならではの生き方』を売り文句として掲げて、第二の人生を異世界で楽しもうというコンセプトらしい。
「なんか面白そうだな……」
パラパラと飛んできたチラシを読んでみるとなんとなく『第二の人生』というワードに興味が出てきた。
異世界で何ができるのかというワクワクと、なんでもできるということにとても魅力を感じた。
この意味のない生活に光がさした気がした。
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その場で調べてみるととても面白そうなゲームだった。
異世界で自由な冒険を楽しむことが出来て、料理もその一つ。
異世界の食材を使って料理ができるというのを聞いた時にはどんな調理法なのかということが気になってしまう。
これでも料理人としては誇りがあるつもりだ。
まぁ、人気がなくなったから言っても意味ないし。
近くのゲームショップで買うか、買わないか考えたんだけど迷わず買ってしまった。
こういう類のゲームはやったこともあるし、フルダイブ型のゲームも少しはやったことがある。
だけどそこらのゲームとは訳が違うほど人気で、世界が熱中しているのだとか。
つまり神ゲーと呼ばれるようなゲームであるということ。
そんなゲームが面白くない訳がないのだ。
明日も明後日もずっと休みだしやってみようかな!
今日の夜は久しぶりの夜更かしになりそうな予感がするね。
「楽しみだなぁ、
歩道をスキップで進む僕はウキウキで家に帰って行った。
世間の間で『スキップをして鼻歌を歌う不審者がいた』と話されるのはまた別のお話。
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読んでいただきありがとうございます。
面白ければ★★★、面白くなければ★。
♡もつけていただけると幸いです。
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