第1章

お礼

第2話

「ありがとうございました」




お金を頂いて頭を下げる。



そしてすぐに空いたテーブルの食器を片付け、次のお客様を呼ぶ。



洋食屋"flower"は今日も忙しい。



時刻は夜の21時を過ぎたところ。



それでも席は満席。



本来、バイトの二人がホールをやるのだが、今日は雑用係りのあたし1人。



"腹が痛いんです~~"なんてバイト二人から電話が掛かってきたのは昼前。




いくら仲が良いからといって二人同時に腹痛などあり得ない。




ずる休みは明白だった。




でもそれは来てくれるお客様には関係ない。



空いた時間で皿も洗わなければ……。




山積みの皿を見て、溜め息が出そうになるのをなんとか堪え、さっきのお客様に水を運び注文を取りに行く。

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