第9話 魔物

「大変だー!やばいやつきたぞー!村の男は武器を持って集まれー!」

…この大声で起こされた気分とは…?

いやいやいや、こんなこと考えてる場合じゃない。早く行かなきゃ…!

「父さん!」

「おう、シオン!行くぞ!」

「はい!」

こうして俺は起きて早々鎌を持って村の中心へと出ることになった。

「やべぇよキルス!なんかでっかいのがやってきた!」

と、父さんに声をかけたのは父さんの幼馴染のおじさんだった。

「ねぇおじさん。何が出てきたの?」

「あぁシオン君か。…馬鹿デケェ狼だぜ!」

「え?狼…なんて種類!?」

まさかフェンリルとか!?

「あぁ…グレイウルフだぜ…」

違った。グレイウルフ…灰色狼ってことか…?

「それって見せてくれる?」

「あぁまぁ遠くからなら…」

「じゃあお願いします!」

必死に懇願した結果、俺はそのグレイウルフとやらを見せてもらうことができることになった。

と、いうわけで今俺はその魔物の前にいます。

「シオン君、あれがグレイウルフだぜ。」

結論から言うとグレイウルフは灰色でした。…安直!?

「でっかい…」

「あぁそうだな…」

「どうするキルス?これはギルドに応援を呼ぶか?」

「その方がいいんじゃないか?グレイウルフはCランクの魔物だろ?」

「あぁ…じゃあひとっ走りして呼んでくるわ。」

「頼むぞ!」

会話が終わるとおじさんは爆速で走って行った。

「ねぇ父さん、今グレイウルフがCランクって言った?」

「あぁ魔物にはAからEまでランク付けされてんだよ。稀にSランクもいるがな。」

「じゃあ普段狩ってるスライムとかは?」

「あれはEランクだな。」

「そっか。」

Sランクの魔物ってどんなのなんだ?ドラゴンとかフェンリルとか?

てかどこにいるんだ?そいつら。

ちなみにグレイウルフは森の奥に入って以来、姿を現していない。そんなに危険なのかな?

そうこうしていると冒険者たちがやってきた。

「冒険者の者だ!グレイウルフはどこだ?」

「冒険者様、あの森の中にございます。」

冒険者のチームのリーダーのような人が問いかけると、村長がそう答えた。

「よし、討伐するか!お前ら、位置につけ!」

その号令でメンバー達が森を囲んだ。

「攻撃!」

刹那、光の矢が森に向かって飛んでいき獣の咆哮が聞こえた。そして…

「静かになった?」

突然きた彼ら冒険者はあっという間にCランクの魔物を倒していった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

次の更新予定

隔日 06:00 予定は変更される可能性があります

地味男、異世界に飛ばされる〜どうせなら異世界最強になってやろう〜 @shizukuwarabi

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ