同じ時間

教室の窓に射し込む夕日


きっと何年も変わらずそこにあって


何十人、何百人もの私たちに


同じ空気の中で


同じ寂しさと


同じ終わりを告げてきた


さっき鞄にしまったポーチをまた取り出して


さりげなくオレンジの色付きリップを唇に当てた


熱を出して休んでるあの子と


さっき「バイトに遅れそう」と言って走っていったあの子と一緒に


先週木曜日の帰りに寄ったマツキヨで買ったものだ


その光景を漠然と思い浮かべながら


まあ、なんでもいいか


と、ポーチを鞄に戻して、立ち上がる


こうして教室を後にする姿も


何年も前から変わらず


ここにある

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