指一本もさせない

小さな親指

からだ

冷たいものが首を這う。

経験のある何かくすぐったい感覚。

幼少の時か最近か、記憶も定かではない微睡の中で掠れた視界に「それ」が映った。

世の中の大半の人が見慣れたであろう、

「それ」に私は、酷く恐怖した。

私のからだは何にも汚されていなかった。

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指一本もさせない 小さな親指 @shu_kokoa

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