過負荷の右折
@torina_raha
過負荷の右折
さて、目の前には2手に分かれている同じ道が。
あなたは、どちらへ進む?
***
左回りの法則、というものを知っているだろうか。 例えば2手に分かれている同じ道があった時、大半の人間は無意識に左を選んでしまう、というものだ。
某有名漫画でも取り上げられたことのある、割と有名な法則だと私は思う。
この場合、右に行くには意識的に右を選ばなければいけないケースが多い。
そこには必ず、何かしらの理由づけで「右に行く」という思考が必要だ。
あくまで自然な無意識下の状態でのみ、この左回りの法則は成り立っているように思われる。
ならば、右に曲がることは我々にとって不自然ということになる?
おそらく何を言っているかわからない人も多いだろう。もちろん私もその一人だ。
二択の道でどちらに曲がるか、一見半々の選択に見えるが。心理的に、肉体的に、感情的に。 その条件は多岐に渡り分岐していく。
そうして選んだ道は、果たして本当に自分の意志だろうか?
人の意識なんてものは取るに足らない程度のものだ。電卓のような多機能演算なんてもってのほかだし、思考したところで利益を産むわけでもない。少なくとも私がそうだ。
実際この文章を書く私も、脳を全く動かしていないのがよくわかる。文章に一貫性がない点は思考があるかどうかを見分けるのに有用だ。
思考は、精神を惑わす劇薬だ、という言葉を聞いたことはないだろうか。
私はない。今考えた言葉だ。
話が逸れた。いや元々逸れるような話もしていないか。
あー、つまりは、右折することは脳に何かしらの負荷をかけているということだ。
過ぎた負荷は積み重なり、いずれ自我を滅ぼす。
自分の意志だと思っていたものが、いつの間にか別の何かに塗り替えられる。
そう思うと、選択一つ考えるだけで身震いしてこないだろうか?
ならば私の思惑通りになった、というわけだ。
もっとも、こんな辺鄙な文章で思考が変わるなんて、そんな人間は存在し得ないだろうが。
さて、目の前には2手に分かれている同じ道が。
あなたは、どちらへ進む?
今一度、じっくり考えて欲しい。
それはおそらく過負荷の左折だ。
過負荷の右折 @torina_raha
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