第6話
――エピローグ――
「それで、ユーゲント様とミリア様は婚約を果たされたというわけね」
「姉の事を見下し続けた結果、最後には自分が地の底まで落ちる結果になるなんて、なかなか見られないほど痛快な話じゃない」
「まぁそれも、もともとは自分が蒔いた種だからなぁ…。セシーナの奴も、ここまで完膚なきまでに叩きのめされる結果になるのなら、悔いもないだろう」
伯爵の抱いていたセシーナに対する思いは、きっと本物だったのだろう。
しかし、そもそも彼が抱くセシーナの印象そのものが間違っていたのなら、これほど勘違いを加速させてしまうものもない。
…伯爵は今、本当のセシーナの姿をその目でとらえ、何を思っているのだろうか…?
最後に選ばれたのは、妹ではなく私でした 大舟 @Daisen0926
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