賀智星泰造の初恋

@tumupapa

第1話 入学式

僕の名前は賀智星泰造(がちほし たいぞう)。今日は私立大半高校(だいはんこうこう)の入学式で大忙し...

ではなく、いつも通りの朝を過している。

何故なら僕の通う大半グループは、幼稚園から大学まで一貫校だから準備も手慣れている。

「泰子さん。今日もいつものトーストありがとう」そう言って母の頬にキスをするのは賀智星泰輔(がちほし たいすけ)。僕の父だ。

父は大半グループの社員である。

「あなた。今日は少し遅くなりそうなので帰りにいつもの牛乳をよろしくね」

そう話すのは僕の母 賀智星泰子(がちほし たいこ)母も大半グループ内の介護施設で働いている。

遅くなったが大半グループは幼稚園から卒業後の就職、また老後の介護まで、生徒をガチホすることで有名なグループで、父もまたその理念に共感して僕をこの高校に通わせてくれている。

幼い頃から一つのことを続けるように教わってきた僕にとっては、居心地がよく、この先もなんら問題なくガチホ人生を送れる。そんな希望に満ちた入学の日になるはずだった...

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

賀智星泰造の初恋 @tumupapa

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ