第3話

友人はエッセイを読まない。


「さくらももこ」の作品を勧めてみたが、途中で読むのをやめたらしい。


「さくらももこ」が読めないのなら、他のエッセイも読了するのは難しいだろうと思った。



幼少の頃より人生の儚さを憂いていた僕は、「物語」をよく見ていた。


漫画、小説、映画など……ジャンルは特に気にしていなかった。


いろんな思いを追体験して、たくさんの人生を生きようとしていた。


こだわりはないと思っていたが、選り好みをしていく中で、エッセイを読むことが多くなった。


理由を考えてみると、現実味や真実味のようなことではないかと思う。


エッセイの何気ない一言に、距離の近さを感じている。


どうか、あなたの人生も、少しだけおすそ分けしてほしい。

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