第33話:かまくらって作れない地方からすると憧れる

さて、今年の冬も滞りなく、フロージのお誕生日会です!


あ、ちなみにヘディンの誕生日も滞りなく、何の問題も起きずに終了しました。


ありがたいね。


今年はそんなヘディン君も参加!


ということで、


「アイス祭りじゃー!」


「わー!お兄ちゃんすごい!」


「きゃー!きゃっきゃっ!」


今年は盛大に、巨大アイスを作ってみました~!


といっても中身は抜いてあってさながらかまくらの様だ。


さっきからフロージとヘディンはアイスのかまくらの中で遊んでいる。


うーん、かわいい。


「今年はママが先に味見したから全部食べてオッケーよ~。」


「わーい!ありがとうママ!」


今年はちゃんと検閲済み!お腹いっぱい食べろ~。


「お兄ちゃん!お兄ちゃん!一緒に食べよ!」


「うーにーちゃ!」


………………ふぁ!?


「ヘディン!?今なんて言った!?」


「うー?あーちゃ!」


「うーん惜しい!お兄ちゃんだよ~。」


「あ!お兄ちゃんずるい!ヘディン、にーによ~。」


「あらあらもう、取り合っちゃって。ヘディンちゃん、ママよ~。」


「お?どうした?言葉を教えているのか?ヘディン、パパだぞ~。」


「くっ!混乱させようったってそうはいかないぞ!ヘディン兄ちゃんだ!にーちゃん!」


「うー?にーちゃ!にーに!」


「はうあ!」


かわいい!かわいいが天元突破しよる!


「にーにって!パパ!ママ!にーにって!」


「よかったわね~フロージちゃん。」


「よかったな~フロージ。よし、ヘディン、パパだ。ぱぱ。」


「ぱー?まー!」


「ヘディンちゃん!」


「ヘディン!」


こうして、ヘディンの初めての言葉は「にーちゃ」となった。


正直感動でこの後数分のことを覚えていないのだが、意識を取り戻した時には盛大にヘディンが掲げられていた。


うわー私の幼少期を思い出すなー。


愛情は冷めることはなく、今も温かい家庭が続いている。


それは、家族全員の努力あってこそだと思う。


ありがとう、私の大好きな家族達。


カノイ・マークガーフ、7歳、改めて家族の温かさを知った冬の出来事である。

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