転生賢者は安心して死にたい

プロローグ:来世があるなら老衰がいい

不幸というものはいつも突然降りかかってくるものである。




例えば、頭上から電光看板が落ちてきたり。


例えば、脳死状態といわれて意識のあるまま死亡判定されたり。


例えば、生きたまま火葬場に放り込まれたり。


等々、不幸とは突然降りかかってくるものである。


吉井一人、定命30歳、誕生日に飲みに出かけてすぐの出来事である。




あぁ、もし来世があるのなら、死因は老衰がいい。


異世界転生とかもいいよね。


最強の肉体を手に入れて無双とかして、幸せな家庭を築いて、孫やひ孫に囲まれながら静かに眠るように死にたい。


高望みしすぎか?


いいじゃないか、所詮死ぬ前に見る妄想なのだから。

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