ジョナサンの思い3

 三日経ち、パティはようやく目を覚ました。ジョナサンは神に心から感謝した。


 ジョナサンはパティに、今回のマフサの行いは、見過ごす事はできない。村長に話して、マフサにしかるべき処罰を与えるべきだと言った。


 だがパティはきょとんとした顔になって答えた。


「大丈夫です、神父さま。マックスもチャーミーも私も、もうケガしていないから」


 パティはその一言でマフサを許してしまったのだ。


 ジョナサンは、マフサがまたパティに危害をおよぼすのではないかと心配していたが、近頃のマフサはおとなしくしているようだ。どうやら教師に注意されたらしい。


 神さまから授かったパティの友達は、スクスクと成長し、マックスは凛々しいシェパードに、チャーミーは美しいロシアンブルーに、ピンキーは美しいピンク色のモモイロインコになり、アクアは少しだけ大きくなった。


 ある日パティが慌てて教会に帰って来た。驚いた事に犬のマックスとモモイロインコのピンキーが魔法を使ったというのだ。


 マックスとピンキーは、パティをマフサから守るために魔法を使ったのだ。マックスとピンキーだけではない。チャーミーとアクアも魔法か使えるのだ。


 ジョナサンはとても驚いたが、やはりとも思った。神さまがパティに授けてくれた魔法フレンドは、ただ動物たちを友達として与えてくれただけではない。


 マックスは火魔法を、チャーミーは土魔法を、ピンキーは風魔法を、アクアは水魔法を使う事ができるのだ。火、土、風、水のエレメントは、この世界を構成する根源だ。パティは《フレンド》の魔法を与えられた事により、この世のすべての魔法を操る事ができるようになったのだ。


 ジョナサンは強すぎる魔法に不安を抱いたが、神が強い魔力を与える人間に、パティを選んだ事に納得もしていた。


 パティは心が綺麗で優しい少女だ。パティならば与えられた魔法を正しく使う事ができるだろうと。


 

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