最恐の森に追放されたけどスキル『錬金術』で気ままに暮らします〜俺のスキルがイカれすぎてるんだが〜
@non-mus
第1話追放
俺、ヨハナ・クラシエルには前世の記憶がある。地球という星の日本という温かい星で過ごした記憶。そこは魔法やスキルがないのに凄まじいほど高度な文明が発達していた。そこでの俺は高校という教育施設の一生徒で、皆同じ格好で学習をしていた。友人や家族がいてとても楽しそうに過ごしていた。しかし、17歳の頃に事故に遭い死亡。そして、今俺私に転生した。俺が前世を思い出したのは、15歳の頃母が亡くなった時だ。母は、俺のことを凄く大切にしてくれた。本当の息子ではないのに、本当の息子のように接してくれた。そんな母のことが大好きだった。だから、母が亡くなったときはとても悲しくて辛くてやるせなかった。そんなときに思い出したのが前世の記憶だ。その記憶はとても温かく優しく何よりも優しいものだった。自暴自棄になっていた俺に生きる力を与えてくれた大切な記憶だ。その時から俺は亡くなった自分の分まで生きようと強く決意した。
「ヨハナ。ジルージャ・クラシエルの名においてお
前を追放する。追放先はイリアーテの森だ。口答
えは許さぬ。今日中に荷物をまとめ即刻立ち去る
が良い。」
話があると父に呼ばれ、父の執務室に来て一番最初に言われた言葉がこれだ。意味がわからぬ。まずは、事情を説明してほしいものだ。
「理由をお聞きしても?」
父は、俺のことをゴミをみているかの様な視線で舌打ちをした。嫌われているのは分かるがここまであからさまに態度に出されると、こちらもやるせない気持ちになる。
「白々しいことを。お前も分かっているだろう。
クラシエル公爵家にお前は必要ないのだ。魔力
量は多いものの『錬金術』というハズレスキル
を持ち、その年になってまだ迷宮に挑戦すらし
ない臆病さ。それに比べ弟のラハムは『剣聖』
という最強格のスキルを持っていて、16歳にし
て迷宮を2つも攻略している。分かっただろうお
前は、役立たずの無能なのだ。」
侮蔑の視線を俺に向けてくるが、特に何も感じない。俺の家族は母さんだけなのだ。しかし追放か…
いつかはされると思っていたがまさかこんなに早いとは。追放の場所が場所なんだよなー……。イリアーテの森。ドラゴンなどの化け物がうようよといる
別名死の森だ。
「では、わかったな。」
執務室のドアが閉められた。廊下には俺一人。
さて…これからどうしようか。
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