詩集 「かまどうまのうた」

ふみその礼

第1話 かまどうまの詩


かまどうま鳴いとる

ほんには鳴かんのに


ひとつのうそと

ひとつのゆめと

ひとつのなみだは


ちいさなあやまちを

ひとり受けとめろと

問うている


ほんまには

そこにはいてへんのやろ

ただ鳴きごえだけがある


そやろ

みてくれに

だまされたらあかん


ほんまは

こころや


こころが

そこにあれば

鳴けるんや


それがいのちや

聴かせとくれ

いのちのうた

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