復讐悪役令嬢は演技を捧げる

うわぁ＠カラス推し

世界中で愛されている女優がいた。

出演したドラマや映画の世界の住民のような演技が絶賛されるくらいすごかった。

そんな彼女だから世界中の人々は彼女を愛した。

彼女は演技の天才だったのだ。

そんな彼女が若くして不治の病で死んでしまった。

しかし、人々は彼女が死ぬまで愛した。

ーーーここはとある天界

一人の女神のもとに彼女の魂がやってきた。

ただ、女神は彼女のことが嫌いだった。

それはなぜか？

彼女が愛されながら死んでいったことに嫉妬していたからだ。

だから、女神は彼女をとある世界の令嬢に転生させた。

「花よ咲け」という乙女ゲームの世界。

ヒロインのバーバラ・ヒローヌがツボミ学園という貴族の学校に転入するところから話は始まる。バーバラは庶民だが魔力がとてつもなく多く特例で通うこととなった。そして、王子と出会って恋に落ち王子の婚約者の悪役令嬢を断罪して王子と結婚するという攻略対象が一人のゲーム。しかもエンディングは一つだけ。悪役令嬢の断罪回避は困難だろう。悪役令嬢に転生したら最後みんなに嫌われて死ぬのだ。

女神は言った。

「あんたの事、気に入らないのよね。せいぜい、王子に断罪されて来なさいよ。

私、楽しみにしてるから。あと、私のいとし子ちゃんはバーバラちゃんだから。

あんたじゃないから。それじゃあね。」と。

ーーーこいつを後悔させてやる。

クソ女神を見て、そう誓った。