1.真生版・変わったところは?


 ゲ謎(無印版)は上映中に6回、アマプラでは2~3回ぐらい見ました。

 真生版の鑑賞は10月末時点で3回。

 同じ映画をこれほど擦るのは多分人生初だなぁ……旧劇エヴァでもここまで繰り返しは見てないw


 そして真生版も、改めて姿勢をただして観ました。

 新規カット・新録台詞などはほぼないに等しいですが、元の映像や音声を徹底的に修正し「スタッフが当初からイメージしていた映像表現」まで練り上げた映画であることは既に分かっていたので、「どこがどう直っているか?」を重点的に見てみました。


 というわけで、真生版を見て自分が気づいたところは……


 ・水木の入村時の動きがちょっとスムーズになっていた。後ろ姿も結構描き直されていたかも?

 ・禁域上陸直後の水木の表情(最初に耳鳴りらしき音がする場面)

 作画がちょっとアレ?と思っていたのが大分直っていた。あの表情もあれはあれで、状況が一気に異常性を増した感あったのでアリかなと思っていたけど……

 ・全体的に血の赤が鮮明になっていた。量も若干多めになってた気がする(多分これがレーティング上がった要因)

 ・全体的に音が鋭くなっていた。無印版はどの劇場でもそこまで音は気にならなかったが、悲鳴や怒号や戦闘シーンの音が結構派手になり、分かりやすくなっていた気がする

 ・ただラスト直前、水木がちゃんちゃんこを奥さんに着せて逃げるシーンはそこまで変化していなかったように見えた。ここはもう少し分かりやすくなっているかと思ったが……


 そして


 ◎全体的に水木がカッコよくなっていた!!


 これは結構どこでも言われてますねw

 聞くところによるとキャラデザの谷田部さんがそれはもう、徹底した修正を行なったそうで……


 それも何となく分かるような。水木って、描くのが非常に難しいキャラクターだと思っているので。

 Xでもpixivでも、今じゃそれこそ山のように水木のイラスト見ますが「これ滅茶苦茶カッコイイけど……水木さん……かなぁ?」と首を傾げてしまうようなイラストの方が圧倒的に多い。自分の脳内で「二次創作の水木」と「本来のゲ謎水木」で切り分けてるレベルですw

(どちらかというとカッコイイ系イラストの水木より、ある程度デフォルメされたカワイイ系イラスト水木の方が違和感なく受け入れられる)


 しかも公式のグッズでさえ、違和感を覚えてしまう水木イラストも意外に多い。

 プロが描いてすらそうなのだから、再現が非常に難しいキャラクターだというのが分かります。


 万一自分で描いたらどんな水木になるか分からず、恐れ多すぎて絶対手出しが出来ないw

 何せ最初は、脳内で水木を再現するのさえ難しかった。妄想しようにも何故か別作品のキャラになりがちで、自分は脳内ですら水木を描けんのかと絶望した覚えがw


 おじさんとも若者とも言い難い微妙な年齢設定、意思強そうな眉にタレ目、やたら大きいわけでもないけど決して小さくはない瞳、渋みと幼さが同居してなおかつイケメンな表情、お尻大きめの寸胴体型。

 これらのパーツがちょっとでもバランス狂えば即、別キャラになってしまう……難しすぎる!!



 真生版の記念冊子(パンフにあたるもの)には、恐らく修正後であろう場面写真がかなり多く掲載されています。合計で70枚ぐらい。

 通常版のパンフも良かったけど、場面写真があまりなかったからこれは嬉しい。

 しかしその半分以上が水木というw これ水木さんの写真集かってくらい水木の比率が多い(嬉しい)




 真生版ではそんな水木を始め、多くのキャラや場面がとにかく修正されています。

 それだけでなく、演技も若干細かくなっている部分が結構ある気がしました。終盤で乙米が「龍賀の務め云々」言ってる場面で長田が少し顔をしかめるところもかなりはっきりしたような……あと長田と乙米が龍哭で抱き合うシーン、長田の右手が乙米の後頭部をしっかり抱きしめていたような……元からか?



 全体的に、本来はこういう形で見せたかった!という執念がひしひしと感じられる作品に仕上がっております。一度無印版を見たからもういいよという方や、特典欲しくて何度もリピったからもういいやという方にも、(年齢的に大丈夫であれば)是非オススメしたいところ。

 11月も半ばとなってしまった今はほぼ上映が終了してしまっておりますが、ブルーレイ豪華版には真生版も収録されております。お金に余裕があればそちらも是非……!



 しかし「どこが変わったか分からなかった」という感想も結構見かけるし、注意して見ていないと分からないレベルの違いなのも確かです(映像と音声は非常に良くなっているんですが)

 それぐらい微妙な差でレーティングって変わるんだな……逆に言えば無印版は本当にギリギリのところでPG12だったということか。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る