ギャルのパンティー(15首)

クズにしてはまじめまじめにしてはクズ紅茶にしては香りがうすい


校長の話は長いんだと思うみんな長いと言っているから


九千円ずつ下ろすのが通帳にばれてしまうな記帳をしたら


人類の叡智の泉で食堂に返すどんぶり軽くすすいだ


熱されて海老はたいへん縮んだが志はあの日と変わらない


燃える謝罪燃えない謝罪の分別を心の中でする 間違える


『もう少し話し合おう』という歌詞が妙に悲しい合唱曲だ


早食いを競い始めた人類の歴史愛しい 流星が降る


ロブスターの臭いところを一度だけ食べてしまってそれきりの恋


爪痕を残す、というとき蟹爪をわたしは故意に想像したい


願望は言葉にすれば叶うらしい「ピザ屋以外のチラシおことわり」


喚び出したわたしも喚び出された龍もどうしていいかわかっていない


欲しいのは同情なのにひとひらのギャルのパンティー舞い降りてくる


相当の事情がなければ食わないよ海に落としたたい焼きなんか


ふるさとを出て冒険に行く十歳かわいーい 二十歳もかわいーい

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