東京ヴェルディに2020−2021に送ったサッカーのエッセイ

Rona736

2020年

動くボール(no.1)

 そろそろ、Jリーグが再開しそうですね。


 サッカーの試合がないので、しばらくはぼんやりとしてましたが、これからは試合できになることがあればちょくちょく書くことがあるかもしれません。


 課題を発見し、それらにアプローチをかける手法をとることが多いので、問題意識がないとなかなか書けないのです。


 ただここ最近ユーベのDFの技術を見ていて考えさせられることがありました。


 ボヌッチ、モンテーロ、カンナバーロとCBのプレー集を見たのですが、凄いですね、あれは。なぜあんな凄いプレーをできるのでしょうか。


 ボヌッチについては背走し、いかに戻りながらどのようにDF網を作るかとか、相手のパスやドリブルをつぶすかという技術。


 モンテーロについてはコンタクトや、相手のポジションにプレッシャーをかける技術。


 カンナバーロについては超絶、戻って、相手の前に入って、両足で相手のボールにアプローチをかける技術。


 凄かったです。


 そこでちょっと考えてみました。


 サッカーの基本、1対1において、どんなこと、大事なのか。


 基本中の基本ってなんだろう。


 参考にしたのは2005−2006のレアルーバルサのクラシコ、デコが頭切ったりしながら、エトーとロナウジーニョのゴールで今、バルサがリードしてます。(60分過ぎくらいかな)


 ここまでで感じたこと。


 動いているボールをどう扱うか、ということ。動いているボールをどう蹴り、動いているボールをどう止め、動いているボールをどうパスするかが大事ではないかということ。


 パスカットにせよ、ドリブルにせよ、ボールが動いています。トップクラスの選手は、ボールをあまり止めない。


 相手のボールにアプローチするときも、止まっているボールにアプローチするのはやりやすい。


 止める、蹴るが大事、とは言われますが、まあ、基本なわけです。ただどう止めるかの質、どこからボールが来るか(動き)、背後からか、横からか、どこへ置くか(トラップ)、横か、後ろか、通常とは違うシチュエーションでも、これらのクラシコに出ているチームのそれらの技術は高いように感じました。


 またパスでもドリブルしながら横へ出すパス(止まっての横パスは危険のようです、ドリブルしてバルサはパスしていました)や、ターンして背後へ抜けていくプレー など、体の360度、全面を意識したプレーができる選手は幅が広いようでした。


 ディフェンスの局面、アタックの局面、ギリギリの局面では、止めて蹴る、ではなく、動いているボールをどう扱うか、いわゆるダイレクトプレーが大事になるようです。つまり動いているボールをどのように扱うか、ということです。動いているボールをどこへトラップするか、パスするか、コントロールするか、足出してかっさらうか、どの方向へ飛ばすか、が大事な要素になる。


 かつて日本でもダイレクトプレーが叫ばれ、ワンタッチでパスを回す、ということが言われました。しかしその場合、同じ長さのパスをゴールへのボレーや前の方向への角度へ出すプレーで構成したプレー、ゴール近くでのワンタッチプレーのみが考えられた気がします。


 しかし世界は違うんじゃないかな。要は、タッチを少なくする、ということ、少ないパスで味方に繋ぐということも大事にされている気がしました。そしてドリブルはドリブルでアクセントとして尊重されている。


 浮き球のパス、ヘッドでも、腰でも胸でもどこでもいい、ともかく、ボールを長短織り交ぜてつないでいくことが優先されていく。


 逆に守りではどんな形でもいい、特に浮いたり、トラップミスがあったり、ボールが止まっている時はアプローチをかけて、ボールの流れを寸断してしまう。


 そういうこと考えられているんじゃないですかね。


 まとめましょうか。


 動いているボールを、どう扱うかということ。①動いているボールを360度どこに扱うかということ。止める場面においては②トラップの方向、③パスの方向、を考えること。最終局面、ディフェンシブサード、アタッキングサードにおいては、パスの流れを④動いている浮き球、⑤ボールがトラップして動いている場面(ドリブルに近いですな)、⑥ボールが限りなく止まっている局面(足元にある場面ですな)で、どう繋ぐか(守るか)、どう寸断するか(奪うか)、を考える。


 そんな感じですかね。


 ま、記して、残しておきます。

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