映画が思い出せないのです。

ツチノコのお口

謎の印刷用紙

『※※※※※(黒く塗りつぶされている)』

 このタイトルは初めて目にした人がほとんどだろう。それもそのはず、この作品は完全なる無名だ。クチコミすら一切とないのだ。

 クチコミが一切ない!?そんなことあり得るだろうか?そもそも、そんな無名な作品の感想ブログを私はなぜ書いているのか?その理由はただひとつ。

 この作品のタイトルは無名だが、この作品の存在は超がつくほど有名だから、だ。

 

『見たら全てを忘れる映画』『映画を見ていたらしいけれど全く覚えていない』


 見た人からの情報が得られ無いがために、未だ詳細を求めて情報交流が活発となっている謎の映画。

 そう、『※※※※※』こそ『見たら忘れる謎の映画』なのだ!


 某SNSでこの話を見つけた時は驚いたものだ。

『聞いてくれ!その映画、「※※※※※」ってタイトルらしいぞ!今から見てくる!』

 見たら忘れる映画に関する投稿へのリプライだった。

 この情報の真偽は不確かだが、調べれば調べるほど、「これはマジモノなのではないか」という思いで満ちていった。

 

 例えば、それから数時間してこのリプライが消えたこと。何か大きな事実や闇が隠されていたと取ることが出来ないだろうか?

 

 何よりなのが、この映画の存在は確かなのにも関わらず、クチコミが一切出てこないところだ。

 サブスクにこそ登録されていないものの、レンタルショップには平然と並んであり、上映記録もある。しっかりと存在した映画。そう、だからこそクチコミの無さが異様なのだ。

 

 この2つから、私は『※※※※※』こそ、見たら忘れる映画なのだと確証を持てたのだ。


 はてさて、理解できたのならば何故、私はこれを綴ることが出来ているのか?見たら忘れるのではないか?と、思う人も出てくるだろう。

 チッチッチッ、甘いな。私は思い浮かんだ。


 見たら忘れるのなら、見ながら綴れば文章として残るじゃないか!!!


 ……てなわけで、今から見ようと思う。そう、まだ見ていない!

 ちなみに事前情報として知っていることは何もない。監督が※※※※さんということだけだ。だから、正直かなり楽しみでもある。

 映画の曰くとかだけでなく、ストーリーも気になる。あぁ、ワクワクが止まらない!

 それでは、始める……。逐一、場面などの状況の説明は綴っていくぞ!


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