第27話、未知の学びと新しい出会い
『ppppp.....』「....ぅ、う?」『にゃー!』『ガシャん!』「いっ!?ぇ?え?な、なに?」『にゃー!』「う、ん?翻訳機なくてもわかります、うるさい、ですね。いや、何であなたがベッドに?」『ゴロゴロ』「あ、窓が!?」
学校生活が始まって数日、未だに学生服に袖を通すのはなんだか照れ臭い。まだパリッとしたブレザーに身を包み藤をあしらったバッジをつけ、私は白亜の学舎の門を潜る。
「みーずき、もう午後の準備した?」「あ、プラム。はい、大丈夫です」「あ、瑞樹のその笑顔はまだだよ、たぶん。僕はわかるんだ。あ、今日のAランチ、売り切れだって」「エド、なぜわかったの?」「うっそ!?私の焼きビーフン!」「Bは菜の花オムライスだってさ」。
昼になれば友達のプラムとエドガーと共に学食へ向かう日々が始まった。
仲良くなったプラムは肩ぐらいの鴉のような艶のある黒髪ストレート、明るいブルーの瞳でいつも男性に。エドガーは茶色のくせっ毛に黒い縁の眼鏡をかけ、柔和なブラウンの瞳をしている。少し華奢な体型で、いつも女性に間違えられていた。
エドガーは少し笑いながら私を見ていた。「まあ、瑞樹は補講も受けてるし、一カ月の遅れなんて問題ないさ」
午後はエヴァンス先生の「クラフト工学」だった。私にはリリーから得た知識もあり、実務と知識が合わさることが楽しかった。
「では、なぜエーテルの種類によってコンダクターの材料を変えるのでしょう?では、瑞樹さん」
「はい、エーテルの波長が材料の結合エネルギーより大きいと回路にエーテルエネルギーが吸収され、回路そのものの分解や劣化が発生するからです。」「はい。その通りです。」
その授業が終わった後、同級生のレオンが私に話しかけてきた。
「おい、瑞樹。先生に答える時ぐらい、笑うのやめろよ。わからない奴らをバカにしているのか?」
「おや?それはごめん。私は一度ツボると笑いが止まらないんだよ。」と、謝罪した。
そのままサッカー部に行くというレオンに付いて、放課後の部活見学に向かった。
来週までに部活を決めたいと、話をしたら「サッカーやるか?」と誘われ、グラウンドに向かう途中、体育館に差し掛かった。そして運命の言葉が聞こえた。
「人間は二度死ぬ。肉体が滅びた時と、みんなに忘れ去られた時だ!」
それは、雷に打たれたような衝撃を持って、私自身に吸い込まれていった。
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