カップラーメン

天川裕司

カップラーメン

タイトル:カップラーメン


心理ホラー犯罪の骨子の部分。


男が住んで居たのはアパート。

この男はカップラーメンが何よりの好物。

その日、男はカップラーメンを3つ続けて食べていたと言う。


男「ほんとですよ!僕はこのカップラーメンを3つ続けて食べてたんです!」

警察「本当ですか?」

男「本当です!」


なんでこんなやり取りになって居たのかと言うと、

男が住んで居る隣の部屋で殺人事件が起きていたから。


その日、男のほかにアパートの住人は誰も居らず、

みんな外出していた。これを男は知らなかった。

だからその時間、

アパートに居たのは被害者の女性とこの男の2人。


警察「もう1度訊きます。あなたはその時間、この部屋から1歩も出て居なかったんですね?」

男「だからそう言ってるじゃないですか!僕はこの部屋で、カップラーメンを続けて3つ食べて居たんです!」


男「それに僕は結構グルメで、ちゃんとカップラーメンを作って食べる派なんです。だからお湯を入れて3分ちゃんと待ちました」


警察「その食べて待って居る間に、事件が起きたと?」


男「そうですよ!確か事件が起きた時間帯は、僕が自分の部屋でラーメンを食べて居たその10分の間でしたよね?」


男「グルメな僕がちゃんとラーメンにお湯を入れて待ち、そのラーメンを食べる間にどうやって犯行に及べると言うんですか!?」


警察「君はよほどの大食漢と聞いている。そうだね?」

男「え?…ま、まぁ不本意ながらそうですけど」


警察「なら、たった3個分のカップラーメンの分量など、君にとっちゃペロリと平らげる程度の量になるか」

男「?何をおっしゃってるんですか」

警察「君はまるで1個ずつカップラーメンを作ったように言ってるが、3個まとめて作ったんじゃないのか?」


男「!?え、えぇ??」

警察「まぁ分かり易い動揺だこと。そうだったんだな」

男「い、いやそれはその、あの…」


警察「確かに1個ずつカップラーメンにお湯を入れて作れば最低でも9分かかる」

警察「でも3個まとめて作れば3分で済み、食べる時間を合わせても、君ほどの大食漢なら時間が余る」


男「な、何を言ってんですか!」

警察「しらばっくれるんじゃないよ。その時間、このアパートには被害者と君しか居なかったんだ」


警察「窓から犯人が入った形跡は無い。つまり犯人は部屋のドアから堂々と入って居る」

警察「これは顔見知りの犯行とも取れる」


男「…!?」

警察「君を重要参考人とする」


のちにこの男は簡単に自白した。

警察にとってはこの簡単に

自白してくれた事が何より有難かった。

警察と犯人が共同で

解決した様な事件になるのだろう。


動画はこちら(^^♪

https://www.youtube.com/watch?v=qEmfP7YHV4w

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カップラーメン 天川裕司 @tenkawayuji

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