私とあなたを隔てるものを
三門兵装 @WGS所属
私とあなた
最後の最後、ふっと笑ったあなたの顔を見て分かった。あぁ、別にあなたは私じゃなくてもいいんだなって。
だって、あなたの眼に私は映っていなかったから。ねぇ、どうしてそんな風に笑えるの?
まるで無害な微笑は逆に私を避けるよう。じゃああなたのその行為も上辺だけなのかな。
その日から私、おかしくなっちゃったみたい。
きっと私も上辺だけになった。あんなに嫌がったくせして、彼と同じく。
ばかばかしかったんだ、何もかも。押しつけでも私が彼を想っていたのは確かで、でも、それなのにそれは一方通行で空っぽなものでしかないって分かっちゃったから。
なのにね、この鎧は凄く心地が良かったの。
前みたいに私をさらけ出さなくてもいいって、今まで無理をしていたんだって、ようやくわかった。
私、やっぱり自分をさらけ出すのなんて柄じゃなかったんだ。
これじゃあ彼には想い、伝わらないな。でも、いいか、そうすれば私は傷つかない。そんなことを思う自分がいた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます