私とあなたを隔てるものを

三門兵装 @WGS所属

私とあなた

 最後の最後、ふっと笑ったあなたの顔を見て分かった。あぁ、別にあなたは私じゃなくてもいいんだなって。

 だって、あなたの眼に私は映っていなかったから。ねぇ、どうしてそんな風に笑えるの?

 まるで無害な微笑は逆に私を避けるよう。じゃああなたのその行為も上辺だけなのかな。


 その日から私、おかしくなっちゃったみたい。

 きっと私も上辺だけになった。あんなに嫌がったくせして、彼と同じく。

 ばかばかしかったんだ、何もかも。押しつけでも私が彼を想っていたのは確かで、でも、それなのにそれは一方通行で空っぽなものでしかないって分かっちゃったから。


 なのにね、この鎧は凄く心地が良かったの。

 前みたいに私をさらけ出さなくてもいいって、今まで無理をしていたんだって、ようやくわかった。

 私、やっぱり自分をさらけ出すのなんて柄じゃなかったんだ。

 これじゃあ彼には想い、伝わらないな。でも、いいか、そうすれば私は傷つかない。そんなことを思う自分がいた。

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