先視の元孤児は貴族令嬢を愛してる!
鈴真
はじまりの日、もっと前
父さんが死んだ。
魔物に襲われたんだって。
戻ってきたのは荷運びにいつも使っていた、ちぎれた背負い箱の結い紐と。
あたしが神様にお祈りしながら縫った、獣よけの護符入れ。
それだけ。
魔物の腹から出てきたんだって。
傷とか、全然なかったんだって。
傭兵のお兄さんは、不幸中の幸いだって言ってたけど。あたしには父さんが最期まで握りしめていたからなんだろうって、分かるよ。
だってあたし、間違ってもこんな日が来ないようにって――そう視たから、作ったんだ。
ね、神様。
あたしの言ってること、信じられる?
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