第2話 天才達との事件捜査

***


次の日、学校に行く前に事件協力のことを一課長に許しを貰うために、現在俺達の上司である一課長こと、村瀬幸平むらせこうへいの目の前に立っている。


「実は、その、今回の事件を生徒会の生徒達の提案で、協力しながら事件を解決する事になったのですが、」


一課長の顔色を伺いながら、昨日の事を提案する。


「その、許可を貰いに来ました」


「ん?あぁ、その事なら、全然良いぞ」


一課長の口にした言葉で一瞬フリーズをしてしまったが、すぐに間抜けな声を出して、現実に戻った。


「、、、、へっ?」


「だから、今回の事件は生徒会の生徒達の協力は惜しみなく借りなさいと言うか、惜しみなく協力をしろ」

「、、、、?どうした?そんな間抜けな顔をして」


「いえ、驚きました。反対されるのかと」


そう俺が言うと一課長は大きなため息をしながら、椅子から立ち上がり、俺の方に歩いて来て俺の耳に小さい声で言った。


「実はな、その生徒会の生徒の中に、警視総監と警察庁長官のお孫さんが居るんだよ」


「!!警視そu ムグッ 」


「馬鹿、これ、まだ誰も知らない話、一応一課の人間には使えるが」


驚きのあまり大きな声を出そうとした瞬間、一課長が俺の口を押さえ、落ち着かせる様にそう言った。その言葉で落ち落ち着き、一課長は再び、椅子に座る。


「あの中にまさか、お孫さんが居るとは、、、、もしかしてですが、警視総監と警察庁長官からのお達しって事ですか?」


「そう、今回の事件がまさかの、自身の孫の学校だからな、「孫達と協力しながらでも良いから、早く事件を解決しなさい」って言ってたし」

「それに、生徒会の生徒達って幼少期からの幼馴染らしく、昔から誘拐や傷害事件の被害にあったりして来たらしい」

「それに、その子達は人とは違う力、色んな物事の才を持って居て、昔から気が合う人が居なかったと言うしな」


少し驚き口調でだけど冷静に言いながらコーヒーを口にしている一課長の言葉に驚きながらも、自分の中で色々まとめながら言葉を口にする。


「、、、、もしかしてですが、そーゆう事件などから守る為にも俺と真斗まさとの2人で生徒達を見守ったりしてくれって事ですか?」


「理解が早くて、助かる。今回の事件は直人なおと、真斗の2人は生徒と一緒に事件を解決しろ。こちらも、出来る限りの手伝い、捜査はする」

「じゃ、生徒達の事、頼むぞ」


真剣な目で言う一課長に断る事も出来ず、俺は引き受けてしまった。


「はい、分かりました。精一杯頑張ります」


そう言って、俺は一課長室から出て、すぐに車の中で待っている真斗の所に行き、車に乗り込んだ。


「直人先輩、どうでした?」


「安心しろ、大丈夫だった」


運転準備をしながら、心配顔でこちらを見る、真斗に安心させる為に結果を先に言う。


「良かった!!!これで、心置きなく運転出来ます!では、出発!!進行!!」


「五月蝿いから、もうちょっと静かに、、、、」

「あ、あと、もう1つ言う事があってだな」


「?何ですか、まさか、減キュ 「違う、それじゃない」 なら、何なんですか」


「驚くなよ?」


「驚きませんって、俺大人ですもん」


「そのな、2人のどっちかが警視総監と警察庁長官のお孫さんがらしい」


「へぇ、そんなんですか、2人のどっちかが警視総監と警察庁長官のお孫さんがですか〜、、、、、、、、はい!?何ですか、それ!」


もう1つ伝えたい事を言ったら、最初は驚いていたなかったが、段々と驚き始めこちらを見ながら声を上げている。そのせいで車は少しゆらゆらしながら走っている。


「ちょっ、お前、前見ろ!!前、!刑事が事故起こしたら洒落に何ねぇーぞ!!」


「へっ?ぁ、本当だ!危ない」


俺が大きな声で注意したら、真斗はすぐに前を向いてしっかりとした運転に戻った。


「本当に2人のどっちかが警視総監と警察庁長官のお孫さんですか!」


「あぁ、一課長が言うには警視総監と警察庁長官から直に連絡が来たらしいからな」


「俺、敬語とか使った方がええんですかね?」


そう不安そうな声で聞いてくる真斗。


「大丈夫だろ?それに急に、敬語なんて多分変だと思われるぞ?」


「ですよね!?なら、普通に喋ろ!」

「あ、そろそろ着きますよ」


***


5分ぐらいで、学校に着き駐車場に車を停め、生徒会室へと向かう途中で2つの人影がこちらに向かってくるのが、分かった。


「、!直人刑事に真斗刑事、もういらしてたんですか」


「予定時間の10分前に来たんですか。早いですね」


「まぁ、早めの方が良いかなって思って、てか、白雪しらゆき君に黄咲きざき君、それ重くない?」


白雪君と黄咲君の2人が声をかけて来た。2人は大量の資料が入った段ボールを持っていて、とても重そうだった。


「あ、ホンマや。俺が待とうか?」


「大丈夫ですよ。僕ら力はちゃんとあるし、生徒会室もすぐ近くですし」


「そうです、そうです。さ、行きましょう」


そう言って俺達4人は生徒会室に5分ほどで着き、両手が塞がっている、2人の代わりに俺が扉を開けた。


ガチャ


「わっ、何かの大量の段ボール」


「それなりの資料が必要なので、昨日から用意してました」


中に入ると色んな資料が入っているだろう段ボールが積み上がっている。白雪君と黄咲君の2人は気にせずに段ボールを置き、白雪君はこちらを見て近づいて来て声をかけた。


「じゃ、そろそろ、今回の事件そして学校の横領事件と盗難事件の会議を始めましょう」


「そうだね、」


「頑張るで!!」


そう言って俺達は座ると、黄咲君が淹れたての紅茶を俺達に置き、白雪君が資料の束を持って、俺達に配っていく。


「えっと、これが現在中等部、高等部に勤めている教員、事務員のリストです」


「で、こちらが過去の入金や集金などが書かれている書類等や給食費や部活動費などのお金が記載された書類一覧がこの中に入っています」


「この資料は学校の倉庫や空き部屋などに置いてたのを持って来ました」


と、段々とみんなが冷静に言うが、この量の資料を一から探して持ってくるなんて、どんだけやる気なのか分かった。


「スンッ スンッ 三織みおり君、これ新しい茶葉?」


「、!良く分かったね、その味が前のよりあっさりしてて美味しいんだよね〜」


「言われてみれば、こっちの茶葉は色鮮やかだ〜」

「でも僕は去年ぐらいに飲んだ甘めの紅茶が良かったかも」


「あぁ、去年の7月に俺の家で飲んだやつ?」

「今度、持ってこよっか?結構あるから」


「お願い、あれ飲みやすかったし」


と、紅茶の事を可愛らしく話しているが、俺は全く分からないと言うか、全く昨日飲んだ紅茶と違わないんだが?何処が変わったんだ?あっさりしてる?色鮮やか?匂いを嗅いだだけで何で分んだよ、それに良く去年の事、覚えてるよね?!、何て思っていたら、紅茶の会話を聞いてなかったのか真斗は多くの資料を驚きの目で見つめていた。


「凄い量やね」


「そりゃあ、過去10年分の書類を用意したんですから!」


「とりあえず、書類整理とお金の不審な部分がないかな精査をしましょう。二手に分かれて、」


「分かった!真斗刑事、俺とやろうね!」


「えっ、俺、黄咲君と組むの決定なん!」


「、、、、、、、、」


と、困惑している真斗を無視をする黄咲君がそう言いながら、真斗を引っ張りながら、連れて行かれるのを横目に見ていると、白雪君に声をかけられた。


「さ、直人刑事、僕達もやりましょうか?」


「っ、うん、よろしく」


***


それから何時間経ったか、分からないが外が暗くなり始めているのを感じていた時、やっと書類の整理が全員終わった。そして、分かった事の報告をする事に、


「はーい、!えっと、10、9、8、7、6年前の書類に不審な部分は見られなかったです!お金の不審に出てるお金もなかったし、大きい差額なかった。」

「ただ、8、7年前の書類にも不審な部分は見られなかったけど、少しだけですが1年分の差額が10万円あるのが少し気になりますね」


そう言い終わる前にそっと、手を挙げ椅子から立ち上がったのは黄咲君で、その隣には疲れ果てたのか、真斗がの垂れていた。


「5年前の書類にはちゃんと見れば分かる不審な部分があった。やはり、一気に部活動費の支払い金額が上がってたり、必要以上に保護者からの入金が行われてたりしますね」

「だから、5年前に何かあったって事だ、ね」


そう言い終わる前に言葉が詰まったのか、声が聞こえなくなった白雪君を見ると、深く考えている顔していたかと、思えば何かが分かったのか、目を光らせたかの様に、声を上げた。


「!5年前、、確か、5年前と言えば、」


「ん?何か気づいた事でも?」


「いえ、5年前って確かですが、昔から居た事務員さんが定年退職してて、それでもう1人の事務員さんがお金の管理とかを任されていたはず」


六華りっか、良く覚えてたね、流石」


白雪君が言い終わると、すぐに黄咲君が段ボールから資料を持って来て、開いて探し始めた。


「ちょっと、待ってね、、、、、えっと、ぁ、あった。ここ、10年間の退職者リストの一覧です」


「何で、そんなんがあるん」


「僕らの学校、普通にあったりしますよ?」


「まぁ、他の学校には中々、ないけどね笑」


「どれどれ、、、、本当だ。5年前に1人辞めてるわ。半年後に新しく事務員さんが入ったけど、お金の管理は当時の事務員さんがずっと1人でやってるって!そう書いてある!」


疲れから完全回復した、真斗が声を読み上げた。


「えっと5年前まで居た、事務員さんが板野雅之助いたのまさのすけさん当時60歳、そして現在も働いている事務員さんが中田英司なかたえいじさん当時20歳、現在25歳」


「ん、あ、この事務員さん、サッカー部とバスケ部の顧問してる人だよ!」


「えっ、三織君本当?」


「うん、だって、土日良く、グラウンドや体育館あるの良く見るし」


「て事は、部活動費のお金の管理もしたりしてるって事か、」

「先輩、この人が横領事件の犯人最有力候補ですね」


「だな、だが、他にも居るから、決めつけはダメだぞ」


少し注意しながら、真斗に言うと、白雪君と黄咲君がこちらを見ながら、黄咲君が喋り出した。


「直人刑事の言う通り、元職員であれば、事務室のパスワードなど知っていると思いますし、簡単に事務室のネットワークに侵入する事も可能なはずだと、」


「そうそう、パソコンから他のパソコンに侵入したりするのも容易に可能ですし、それに、この人趣味がゲームらしいしね」


「確かに、その方法ならしっかりとした確認をしないとに気づかれずにお金の操作も可能かもしれないですね」


と、段々とだけど芯をつく様に物事を理解した言葉で言って来て、確かにと思ってしまった。すると、真斗が不思議そうな顔をしながら手を挙げながら声を発した。


「あれ、でもさ、学校の入金とかは流石に退職者は無理やない?」

「入金とか分かるのって、教員か事務員だけやない?」


そう言われて驚いたと、同時にこの場にある可能性が浮かび上がったのだ。


「て事は、教員の中にも横領に加担していた人が居るかもって事?」


何て可愛らしい顔で言う黄咲君の顔を見ながら、全員確信を持ってしまった。すると、さっきから黙っていた、白雪君が声を出した。


「ねぇ、直人刑事、1つ確認したいんだけどさ、もしかしてだけど、邦宏くにひろ先生に付けられていた傷の2つって、違う鈍器で違う人が付けたとか、ないですか?」


そう言われ、俺と真斗は一瞬、固まってしまった。何故かって、だって被害者である新藤しんどうさんの死因や傷の数をしているのは、第一発見者である、校長と刑事達しか知らないはずなのに、と思いながら驚きの目で白雪君を見ていると、コテッと頭を傾けたあと、あっ、と声を出したかと思えば、何か分かったのか、手を叩きながらこちらを向いて声を発した。


「すいません、驚きましたよね。僕、第二発見者なんですよ」


「、、、、えっ!?そうなの?」


「はい、校長先生とすぐ後に邦宏先生の遺体を見てて、警察が来るまでの間に色々、観察しててそれで傷の数とか知ってるんですよ」


そう申し訳ない声で「先に言ったけば良かったな」何て言っていた。それなら、納得は出来るな、何て思いながら、聞きたい事を聞いてみたい。


「それで、何で同一犯じゃないと思ってるの?」


「えっ、いや、そのあの傷のつき方と深さを見れば付けた相手の筋力とか付けた鈍器の違いとか、少し考えたら分かりました」

「それに、付けられた傷の進行度も違ってましたから、違う時間に付けられたんだなって分かって」


そう淡々と言いながら、最後にこう言い始めた。


「それと、もしかしたらですが、今回の横領事件と邦宏先生の事件は何処かしら繋がっている気がするんです」


「と、言うと?」


「邦宏先生が死ぬ前の1、2週間前ぐらいかな銀行に入って行くのを見てさ、何か深刻そうな顔をしてたから、出て来た先生を捕まえて、鞄の中身を見たら、その600万円が入った封筒があったんだ」


「600万円!!?なんちゃう大金やねん!!?」


「でしょ?だから、何で持ってるのって僕、聞いたんだ、そしたら」


「そしたら、何て言ったの?」


「「未来ある若者に渡す為のお金さ」って言ってて、呆気にとらわれてだ間にどっか、行っちゃてた」

「僕には相談ぐらいしても良いのに、」


そう寂しそうに言う白雪君は何処か、大人っぽい雰囲気を纏っていた。すると、黄咲君が声をかけて来た。


「直人刑事、そのお金って見つかってたりしますか?」


「いや、まだ、そんな物は見つかってはいないな。事件の重要参考品になる物なのだがな」


「ぁ、そうだ。あの、先輩、実は新藤さんのロッカーの鍵がなくて開かないみたいなんです」


と、重要な事を忘れていたのか今報告して来た真斗に半分呆れながらも対応はする。


「鍵屋などを呼んで、壊せば良いのでは?」


「それが、この学校お金持ち学校なせいでロッカーのセキュリティが高いのと鍵以外では開かないみたいで」


「600万円と言う大金を誰に渡そうとしていたのか、それが分かれば事件は少し発展しそうですね」


何て、少し事件のことで難航していると、黄咲君が不思議そうな顔で、俺達に聞いて来た。


「そもそもの話だけどさ、俺らが居た時間に殺人事件が行われてた。だけど、俺と六華は叫び声の一つの愚か、不審な人物も見てないんだよ?」


「確かに、三織君の言う通り、三織君の耳が聞き逃すはずもないですしね」


「でしょ〜?」


と、言っていると黄咲君が何か、分かったかの様に声を出した。


「、!そもそも、その死亡推定時刻しぼうすいていじこくに本当に殺されているのかも疑わしいよね笑」


「ぁ〜、そっか、その死亡推定時刻しぼうすいていじこくが本当じゃないかもしれないのか」


「そっ、六華りっか良く分かってる!」


「確かに、2人の言う通りだとしたら、新藤さんの死亡推定時刻は改ざんされているって事になるんやけど、先輩」


「そうだな。変える方法はあるにはあるからな」


「う〜ん、犯人が違うってなったら本当殺した方の真犯人は誰なんだぁ?」


何て皆で話し合っている中で、六華りっかは真剣な顔で考え込んでいたかと思えば、目を輝かせ、そして少し驚きの顔をしながらこちらを見て来た。


「ぁ、、、、直人刑事、僕もしかしたら、邦宏先生を最初に鈍器で殴った犯人と2回目に殴って殺した犯人分かったかも」


「「「えっ、えぇ〜!!!?」」」


「どうやってなん!!?」


「まだ、確証は持ててないし、違うかもしれないけど、殺した方の犯人は教員の中に居ると思う」


「マジで!誰!?」


「うん、1人じゃないかもしれないんだよ。複数人での犯行かもしれないし」

「それで何ですが、明日、邦宏先生の死亡推定時刻の時間をずらす事が可能な事を検証」

「そして、消されたはずの映像のデータの復元、あと現在盗まれていた学校の備品を調べたりして欲しい」


「白雪君はどうするんだ?」


「僕はある人のところに行こうかと、、、、直人刑事も行きます?」


「そうだな、ま、良いか。なら、真斗、黄咲君の方に着いて行きなさい」


「えっ!、わ、分かりました!」


と会話をしていると黄咲君が1人で呟いていた。


「あそこかぁ〜、1人じゃないから別に良いけど、そっかぁ、、、、待って、!データ復旧俺1人でやるの!?無理!後1人誰か!」


「それは、アイツに頼んどくから」


「本当!?約束してよ!」


検証為に行くらしい研究所よりデータ復旧が大変!と嘆いている黄咲君を華麗に説得する白雪君、職人技だな、何って遠くから感心している今日この頃。


「そんなに大変なん?データ復旧って?」


「めっちゃ大変ですよ。多分三織君、死にます。だって、」

「一度消されたデータの復旧何て、どんだけまだクラウドに残っているかもしれないけど、新たに構築するのなんてまじむずいから」

「それに、消されたデータの構築から解析とかしないと、完全復旧しないんですもん」


何て少し難しい話をしていて、やっぱりデータの復旧はむずいのか、確かに警察の方も消されたデータの復旧は時間がかかるっていつも言ってたもんな、何て感心していると先程まで隣に居た真斗が居ないので、辺りを見渡していたら、黄咲君と話をしていた。


「真斗刑事、俺と居なくても大丈夫?」


「三織君は俺がどんだけ、何も出来ない人やと思ってるん?」


「いえ、心配しているだけですよ。あと、めっちゃ心臓バクバクしてません?」

「何ですが、直人刑事に頼られたから、嬉しいですか」


「、、、、分かっちゃう?」


「えぇ」


何て楽しそうに話している2人。と、言うか、真斗のやついつの間に、黄咲君の事呼び捨てにしているんだ?どんだけ、仲良くなったんだ。何て少し面白いな、何て見ていたら、隣に居た白雪君が手を叩いて皆を集めた。


パンパン


「皆、集まって」


そう言うと、皆白雪君の周りに集まって来た。


「では、明日の日程は僕と直人刑事はある事の調べる」

「三織は真斗刑事と一緒に、死亡推定時刻しぼうすいていじこくを変えれるかの検証などの諸々と、データの復旧と再構築をお願いします」


「はーい、OK、任せて!」

「とりあえず、後で明日行くって研究所に連絡しないとだね」


「楽しみやなぁ」


「結構広いんで、迷わないでね。真斗刑事」


「三織君の中で俺どんだけおっちょこちょいなん?」


何て、明日の話をしていた。真斗、結構馴染めてて良かったな。刑事と仲良くしようって人、あまり居ないし、と考え深いな何て考えていたら、隣に居る白雪君が声をかけて来た。


「あの、直人刑事、明日はこの学校の校門前、集合でお願いします。時間は朝の10時ぐらいで」


「分かった。その時間だな」


「では、僕は今から明日の準備などをする為に一足先に帰りますね、ではまた明日」


「えっ、あぁ、また明日」


と言うと白雪君は急足で生徒会室から出て行った。外を見ると陽が落ち始めて居たので、少し話をしてからその場で解散をして、俺達2人も生徒会室から出て、校舎から出ようとした瞬間、後ろから気配と声が聞こえ、振り返ると、


「あ、刑事さん、今お帰りになられるので?」


「あ、教頭先生方、はい、今から一応警視庁に戻りますね」


「そうですか、あの、つかぬ事を聞きますが、その、生徒会の生徒達の事はどう思われますかね?」


「?それはどう言う、事で」


「いえ、深い意味などはないんですが、その生徒会の生徒達は少し特殊なんですよね。私達教員でも理解し難い所が多かったりしますし」


「あまり人と関わろうとしないし、変な部分が少しあったりするからな」

「変な意味はないですが」


「第三者からの目線で、生徒達はどんなのか知りたくてですね。あ、別に変な意味はないですから!」


そう言う教頭先生達の目は興味や憎悪、不快感などを含ませた目をして居た。そして、その言葉に悪意を少し感じてしまった。その時、俺は一課長の言葉を思い出した。


『その子達は人とは違う力、色んな物事の才を持って居て、昔から気が合う人が居なかったと言うしな』


その言葉を思い出し、この人達みたいにあの子達を変な色眼鏡で見ている人が居るんだと深く考えさせられた。


「そうですね、普通の子供達ですよ。まだ大人の手がないと右左が分からない、何処にでも居る普通の子供」

「心の優しい子達ですよ」


「ですね!気配りも出来てちゃんと敬語も言えて、優しい子達やね!」

「他の人が出来ない事が出来るのも凄いって思えるしな、俺は尊敬するで!」


「それで、他に言いたい事、聞きたい事は?」


そう俺と真斗の2人で少し睨みを効かせ、正論を言うと教頭先生達は少し困惑した様な雰囲気になった。


「いえ、他には何も」


「はい、他にはないですね」


「それなら、俺と先輩はここで失礼しますね。まだ、捜査の途中なものなので、」


「だな、では失礼します。、、、、あ、そうだ」

「教師ならもっと生徒達の様子、性格をちゃんと見てあげるべきですよ。

それでは、、、、」


別れ際にそう言うと、何か心に刺さったのか気まずい顔をして目線を逸らし、何も言わなくなって居た。


「、、、、、、、、」


「先輩、明日も頑張りましょうね!?」


「はいはい、絶対この事件解決するぞ?」


「はい!!」


そう言って張り切りながら、2人で車に乗り込み、車を発車させる。


あの2人はは少し普通の子とは違うところがあるとは思う。だからと言って、その他は全部ただの子供なんだ。それを理解してあげるのも、大人の教師の勤めなんじゃないか、何て思いながら車を走らせ警視庁へと戻る。













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