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 しばらくして辿り着いた先は、お洒落なカフェだった。

 こうくんは黒いエプロンに着替えて、金のピアスを付けて、カウンターにいる。


 こうくんのエプロン姿、似合っててすごくかっこいい。

 見ているだけでドキドキする。


 こうくん、ここで秘密でバイトしてたんだ……。

 両親からお金振り込んでもらってるって言っていたから、バイトしなくても大丈夫だと思ってたのに……。



 こうくん、

 わたしのバイト代と生活費、密かに稼いでくれてたの?



 窓の外からそう思っていると、こうくんに同じ黒いエプロン姿の髪を一つに束ねたヒマワリのように明るく綺麗な女子が近づいて来た。

 そして女子が何かを話し、笑いかけると、こうくんは顔を赤らめ、笑顔で返す。


 …………そっか、

 こうくん、彼女に会う為にバイトしていたんだ。



 なのに、わたしの為とか、恥ずかしい。



 女子がわたしに気づき、こうくんも気づいて目が合う。


 あ、バレた……。

 どうしよう!


 こうくんがカフェの扉から出て来た。


「きよら、跡付けて来たのか?」


「ご、ごめんなさい!」


「俺の方こそ、ここでバイトしていたこと黙っててごめん」

「中でバイト終わるまで待っていてくれるか?」


「……分かった」


 ぎゅっと右肩の鞄の紐を掴む。

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