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 そして住み始めてちょうど一か月が経った日。

 教室で帰る準備をしていたわたしにこうくんからスマホにメールが届く。


『俺は帰るの遅くなるけど、気をつけて帰れよ』


 あ、今日、一緒には帰れない日だったっけ。


 毎週金曜日だけ何故か一緒に帰れない。

 理由は分からないけど、どこに行っているんだろ?


 ふと窓の外を見ると、こうくんの歩く姿が見えた。


 追いかけてはいけないと分かっている心とは裏腹に、

 気付いた時には、わたしは鞄を右肩にかけ、教室から駆け出していた。

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