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 20分後。わたしは下駄箱でローファーに履き変え、外に出る。



羽留はるちゃん、俺とチョコ、どっちが甘かった?」


 突然の名前呼びにドキッとする。


 わたしは外階段の近くで足を止めた。


「……分かんないから」



琉翔るかくん、もう少しだけここにいてもいい?」



「いーよ、 羽留はる



 藤原ふじわらくんは誰にも見られないように、わたしを外階段の壁に優しく押し付ける。

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