第30話

やっと終わった〜


あぁ!待って待って!そんなに急いで教室出なくてもいいじゃ〜ん!!



「ゆ、う、き、ちゃ〜〜〜ん!!!」



間に合ったぁ!!


えぇ〜、感動の再会なのに、そんな人を殺しそうなオーラ出さなくてよくな〜い?



「あたし、優妃ゆうきちゃんと会えるの、すっごく楽しみにしてたんだからぁ!」


「はぁ……

高倉たかくらくん、この子の手綱、離さないでくれる?」


「悪い、気づいたときにはもう、手遅れだった」



なによ〜、あたしを猛獣みたいに扱って〜


危険物じゃないわよ?安全安心、信頼の中野侑季ですよ〜



「とにかく悪かったな、中野。こいつによく言い聞かせておくわ」


「ぜひともそうしてちょうだい。わたしの半径5m以内には近づかないように、とも」


「そんなぁ、冷たいこと言わずにぃ〜

優妃ちゃんとお話ししたいだけなの〜」


「侑季、行くぞ」


「ちょ、幸仁!

っごほっ!そこっ、ぐるしっ……!」



あぁ〜、優妃ちゃん、またあとでね〜

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