第49話 未来の火花 - 勝海舟との激闘

 信平と琴は、ボアヘッド戦闘車を駆使して新選組サイボーグ兵士を撃退したものの、戦場にはさらなる困難が待ち構えていた。彼らが戦っていた五稜郭の一角に、旧政府軍が集結していたのだ。信平と琴が直面したのは、時空を超えた未来的な兵器と、冷徹な指揮官たちだった。


 信平は、ボアヘッド戦闘車を駆使して戦っていたが、敵はその威力を上回る兵器を次々と投入してきた。歩行トーチカが足元を震わせ、地面を揺らしながら迫りくる。ケーブル爆弾が地下に仕掛けられ、地雷のように周囲を危険に満ちたものに変えた。パントガンの一発が空気を切り裂き、装甲オートバイ『ヴェスパ』が素早く走り抜け、戦車を翻弄する。敵の太陽砲から放たれる光線が戦場を焼き尽くし、信平と琴を圧倒しようとする。


「これは…一体どうなっているんだ?」信平が絶句しながら問いかける。


「私たちが予想した以上に、敵の兵器は強力だわ」琴が冷静に答える。しかし、彼女の目には、すでに希望の光が見えていた。ボアヘッド戦闘車を駆使して進撃していた信平のもとに、突如として現れたのは、海上からの攻撃を仕掛けるエルマ対潜迫撃砲の部隊だった。


「これだけの兵器が一度に攻撃してくるなんて、どうしようもないわ」琴が言った。


 だが、信平はその先に見える一つの突破口に気づいていた。「まずはあのヴェスパをどうにかしなければ…」


 信平と琴は、ボアヘッド戦闘車で次々と迫るヴェスパを撃破し、歩行トーチカを撃退するが、その先にはさらに強力な武器が待ち受けていた。太陽砲が再び発動し、強烈な光線が二人を狙い撃ちする。信平は冷静に戦車を操縦し、全力で避けながら敵の新たな兵器に立ち向かう。


 その時、戦場の遠くから一人の男が現れる。勝海舟、旧政府軍の司令官であり、かつて幕府の要職にあったこの男こそが、信平たちの最大の敵であった。彼の背後には、同じく冷徹な指揮官である高橋泥舟が立っている。高橋泥舟は、新徴組の統括として知られ、その剣術や戦術で数々の戦闘を勝利に導いた実力者である。


「お前たちの力は、もう通用しない」勝海舟が冷徹に言い放つ。「この兵器を使えば、いくら未来から来た者でも倒せる」


「そうだ、これが新政府軍の力だ!」高橋泥舟が一歩前に出て言った。その目には、戦いに対する確信と冷徹さが浮かんでいた。


 信平と琴は、この異常な状況に立ち向かうため、再び力を合わせて戦おうと決意する。


「私たちの力を見せてやる!」信平が叫び、ボアヘッド戦闘車を前進させる。その時、周囲から音もなく迫るのは、ケタリングバグと呼ばれる新型の戦闘兵器。巨大な昆虫のような形状をしたその兵器は、高速で移動し、敵を次々と攻撃する。


「ケタリングバグだ!気をつけろ!」琴が叫ぶが、すでにその背後には、エルマ対潜迫撃砲の準備が整っていた。これに対抗するため、信平と琴は持ち前の機動力を生かし、戦場を駆け抜ける。


「私たちの勝機はまだある。あの太陽砲を止めなければ…!」信平が決意を込めて言った。太陽砲が放つ光線が次々と戦車を撃破しようとしている中、信平と琴はその先にある突破口を見つける。それは、エルマ対潜迫撃砲を無力化するための唯一の方法だった。


 信平と琴は、ボアヘッド戦闘車を素早く移動させ、太陽砲の射程外へと避けつつ、攻撃を仕掛ける。その瞬間、戦場の最前線に立つ勝海舟が冷笑を浮かべながら言った。「お前たちがどれだけ抗おうとも、この戦争は終わらせる」


 だが、信平と琴は一歩も引かない。戦局はますます激化し、信平の眼前には、ついに勝海舟と高橋泥舟が現れる。


次回予告:


 信平と琴は、旧政府軍の最強兵器を前にして、ついに勝海舟と高橋泥舟との対決に挑む。数々の強力な兵器が飛び交う中、未来と過去が交錯する壮絶な戦いが繰り広げられる。信平たちの運命は、この最終決戦にかかっている!


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