第48話 ボアヘッドの覇者 ~時空を超える戦士たち~

 信平と琴が五稜郭での壮絶な戦闘を繰り広げている最中、時空の歪みが突如として現れる。戦艦オッシュのシステムが異常を感知し、周囲の空間にひずみが広がった。信平と琴はその異常に気づく暇もなく、近藤勇の巨大化した体と沖田総司のモンスター軍団に追い詰められ、戦場はますます絶望的になっていった。


 突然、激しい光が彼らを包み込む。その瞬間、周囲の景色が一変し、五稜郭の歴史的な建物や戦闘の光景が霞み、信平と琴はどこか別の時代へと引き寄せられていった。目の前に広がったのは、15世紀後半の戦場。その大地には中世の城砦と、馬に引かれた重装甲の砲塔、すなわち「ボアヘッド戦闘車」が威風堂々と立っていた。


「ここは…どこだ?」信平が驚きながら問いかける。


「これは…おそらく過去の時代、15世紀後半の戦場です。まさか、私たちがタイムスリップしたなんて…」琴が冷静に答える。彼女の目には、見たこともない巨大な戦車が現れているのが映った。それは、まさに馬に引かれた砲塔、ボアヘッド戦闘車そのものだった。


 ボアヘッド戦闘車は、その名の通り、巨大な鉄の頭を持つ重装甲の砲塔で、戦場での圧倒的な火力を誇る。馬に引かれることによって、戦場で素早く移動することができ、敵軍を一掃する力を持っていた。信平と琴は、これが未来を変えるための武器であることを直感的に理解する。


「この武器を使えば、霧子や新選組のサイボーグ化した兵士たちに立ち向かえるかもしれない」信平はそう言って、戦車に向かって歩み寄る。


 琴もその思いを感じ取った。「でも、私たちがこれを使いこなすには、まず使い方を学ばなければならないわ」


 二人は、戦車の周囲にいる古代の兵士たちに声をかけ、彼らからボアヘッド戦闘車の操作方法を学んでいった。重厚な装甲を持ちながらも、内蔵された火砲と馬の速さを生かした戦闘スタイルは、信平と琴にとって新たな挑戦となった。


 時が経つ中で、信平と琴は戦車を操る技術を習得し、ついにその力を手に入れる。しかし、すぐに危険が迫る。戦車の煙が立ち込める中、遠くの丘から敵軍の新選組サイボーグ軍が接近してきた。信平はその目を鋭く光らせ、「これで決める!」と叫びながら、戦車の火砲を構えた。


 ボアヘッド戦闘車の砲が鳴り響き、巨大な弾丸が新選組のサイボーグ兵士たちを一掃していく。火花と爆発が戦場を照らし、信平と琴はその力を存分に発揮し始めた。


「これで終わりだ!」琴は決意を込めてボアヘッド戦闘車を操縦し、機械兵士たちを次々に倒していった。だが、その先にはまだ最強の敵、霧子とサイボーグ新選組が待ち受けている。


次回予告:


信平と琴はボアヘッド戦闘車でサイボーグ化した新選組を撃退し、霧子との最終決戦に向けて動き出す。過去と未来の力を結集させ、ついに霧子との運命の対決が始まる。しかし、霧子が隠し持つ新たな力とは一体何か? 五稜郭での最終決戦は、予想を超える激闘となるだろう。


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