静かな夜
朱田空央
静かな夜
木枯らしの吹く肌寒い、静かな夜であった。
金糸の髪に
少女は人を殺した。何度も、何度も、何度も。小脇に抱えた
本懐を果たした少女は、誰も通らぬ橋の上、三日月を傍目に、身を投げた。
翌日。伯爵家から、惨殺された伯爵が見つかった。新聞には大々的に取り上げられた。そして、小さく、身元不明の水死体が発見されたと報じられた。
静かな夜 朱田空央 @sorao_akada
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