スペースオペラって何だっけ?【仮】
吉高 都司
第1話 -1
その戦闘艦はかなり古いもので、先代、先々代から数えて100年以前のものらしい。譲りうけた時にはそれはそれはびっくりするくらい、外観は綺麗で本当に旧艦か?と思うくらいだったが、いざコックピットで指揮を執るとメインエンジンは咳込むは、デスドライブは座標合わせに時間がかかるは、弾頭の発射には手動とAIのミックス、つまりAIの指示が無ければ1発もまともに撃つこともできない。とにかく何をするにしてもひと手間ふた手間かかる代物で、で。そのAIてのが、ザ・機械で機械機械していればいいのだが、人型のそれも男やもめの俺からすれば【かなり】の女性型の、何が【かなり】なのか、追々わかることなのだが、
さて、どうやら、補給艦からの補給はもうすぐ済みそうだ、今日のレコードはこれくらいにしておこう。+01:032:00598:0 以上。
そう言って、【かなり】のAIの右耳に近づけていた口を離して、顔から火が噴くほど真っ赤にしながらぼそり「早く彼女作らなきゃ」と呟いた。
遠くで、用事の終わった補給艦と超旧式戦闘艦の接続橋が外れ、橋が無作為に壁に艦に当たる衝撃音と、それぞれの艦のサブエンジンを使いお互いが離れていく衝撃波が、艦内を振動させ共鳴させていた。補給艦のサブエンジン、からメインエンジンに切り替わった光跡が、ほかの星と変わらないほどの等級になったころ、その超旧式戦闘艦はデスドライブオンに入った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます