憧れの人
バシッ、バシッと心地よいグローブが、サンドバッグを叩く音。
「はぁーいいなぁ~」羨望の眼差しで、見つめていると。
「君、もしかして。入部希望者?」背後から、野太い男の声が
聞こえ。振り向くと、鍛えられた筋肉が、嫌でも視界に入っくる。
「えっ⁉違いますけど・・・・・・」首をブンブンと横に大きく振る。
「そっかー。君みたいな小柄な女の子が、ウチに入ってくれると
エンジョイできるけどなぁ~」「エ、エンジョイって・・・・・・
何ですか?」マッスルポーズを決めながら、私に話しかけてきたのは。
「どうも、総合格闘部。部長の
「はぁーそうですか・・・・・・」総合格闘部。うちの学校に存在する。
総合格闘技を行っている。かなりに珍しい部活だと思う。
通称アルミ高校。この学校だけしかない。唯一無二の部活だと
この学校の理事長が入学式の挨拶で、自慢していた。私が、
このアルミ高校に来たのは。とある理由があるから。それは
この総合格闘部があるからだ。でも、それは私が入りたい
わけではなく。他の理由があるから。「あの」「ん?何だい?」
息を整えて、意を決して。私は、彼女の名前を叫ぶ。
「ここに、現役女子格闘技最強の女子高生。大塚ひかりさんは
いますか?」かなり大きな声で叫んだ。すると、筋肉男の
角田部長は「いるよ」と快活に答えてくれた。
「ど、どこにいますか?」「中にいるんじゃないかな?
おーい。大塚ーお前に、お客さんだぞー」角田部長の大きな声で
大塚ひかりを呼んだ。「何ですか?角田部長」練習所から、眩い
光が溢れて見える。「お前に、お客さん」「お客?」黒色の長い髪
後ろに一本束ねている。「あぁー城塚さんか・・・・・・」
私を見つめてくれる。大きな瞳に吸い込まれる。
「あ、あの・・・・・・」言葉が詰まる。私は、大塚ひかるに
自分の思いをぶつけるんだ。「あの・・・・・・」「何?」
私が、この高校を選んだ理由。それは、憧れの大塚ひかるに
「今から、私のことを思いっきり殴ってくれませんか?」
現役最強の女子高校生格闘家の殴られること。終わり
殴られたい願望の私が、運命の人に殴られるまで 優薔薇 @yo-81u
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