第13話

「そんなの・・・友達と遊んだりさ、買い物行ったり。ユウジだけじゃなく、ほかにもいろいろあるじゃん?前はよく、飲み会とかしたじゃん。楽しかったよね。」







「・・・言えないの、ユウジに・・・友達と遊ぶとか言えなくて・・・」







「なんで??」







「・・・変だよね・・・でも、やっぱ、言うの怖くて・・・」







「そんなことも言えないの?そんな、怖いって・・・いつからよ?」







「最初はね、言ってたんだよ?『今日は友達と約束あるから』とか、普通に言ってて。でもユウジ、友達の家でも、美容室の前でも待ってて・・・」







「えぇっ!?気持ちわる・・・」







「遅い!って、機嫌悪くなって・・・」







「やだ・・・ユウジ、気持ち悪い」







ユミの表情が曇る。








「だんだん、

『どこ行くの?』

『誰と、何すんの!?』

って、行っちゃいけないような威圧感とか・・・怖くて・・」







「それで毎日ユウジと会ってたの?友達とも遊べずに・・・」







「私と一緒にいた友達に、

『アカリのこと、もう誘わないでよ』って、にらんだんだよね。そんなの・・・友達に悪くて・・・」







「え?私にはしないけど?」






「ユミは特別なんだって。

『アカリ紹介してもらって、頭あがんない』って、いつも言ってる」







「ユウジ、そんな奴だったんだ・・・」







「一緒にいる時は、本当にすっごい優しいんだけどね・・・。

私が毎日ユウジのトコ行ってれば、何の問題もないんだけど・・・」







「でも、そんなの・・・」







「うん、よくないよね・・・。分かってるけど、言う勇気なくて・・・これもユウジの愛情なんだって自分に言い聞かせてきた・・・」






「ユウジがアカリ大好きなの、私だって分かってるけど・・・でも、そんな付き合い方、やっぱおかしいよ。」







「・・・うん・・・」







「少し、ユウジと距離おいたらどう?はっきり別れるとかじゃなくても、しばらく会わないで、いてみたら」







「でも・・・」

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