新たなる門出

キッカの告白事件から一夜明けた次の日。

俺達新生(二回目の)眠れるスリーピング・女神ゴッデスの新たなる門出を機に新たに仕事を見つけ出した。


「今回は思い切って、上級ワースの仕事に挑戦チャレンジしてみようと思う!」


俺は声を荒げて思い切って言い出した。


上級ワースの仕事!?やったあ!」


「ついに私達も上級ワースに挑戦か?」


上級ワースの仕事・・・か・・・」


ユラとモルフィは喜んでいるが、入ったばかりのククルとキッカはちょっと不満げだった。

そりゃそうだろう、こいつらはまだ入ったばかりだから・・・。

でも、キッカの強さは知っているし、ククルの誘惑のスキルもうまく活用できると信じているから。


「悪いなククル、キッカ・・・でも、2人の力も絶対何かに役立つと信じているから、上級ワース・・・やってくれるか一緒に?」


「ああ、僕はやるさ!」


「ライアの為なら、やってやるさ!」


断るかと思っていたが、賛成してくれた。

よかった・・・。

これで俺達眠れるスリーピング・女神ゴッデスも少しは知名度が上がって、直接来る依頼も何度が上がって報酬も増えるはずだ。


「それで、その仕事ってのがな・・・」



***



俺が皆に紹介した上級ワースの仕事。

それは、ある街の調査だった。


街の名前は「アルガス」。


この街では一度入ったら戻ってこられないと言う噂があった。

その調査の為に何人もの冒険者がアルガスに向かうも帰ってこなかったのがいつもの結果だった。


その為、この街の調査を上級ワースの依頼として組合ギルドに来たのだった。


最悪、こんな依頼はどうかと思ったが、みんな意外に乗り気だった。




***




俺達は早速受付で仕事の申請をして出発に備えて準備をしていた。

万が一帰ってこられないという事にならないように対策も考えた。




***



そして出発当日。


俺達はアルガス行の列車に乗って出発した。


俺はなるべく食料を始めとした荷物を多めに入れたが、ユラときたら・・・。


「お前何入れてんだ?」


「え?化粧道具でしょ?洋服20着でしょ?お菓子でしょう?それから・・・」


「お前・・・何しに行くか分かってんのかああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」


なんだそれは!?確実に遊びに行くための荷物じゃねえかよ!!

ってか化粧道具ってなんだ!?

生きて帰れねえかもしれねえ街に必要ねえ物ばかりじゃねえかよ!!


これ大丈夫なのかよ!?


少しはモルフィ達を見習えって・・・


「お前らも何もってんだよ!?」


ミミカはぬいぐるみ、モルフィはボードゲーム、ククルに至っては変な露出のたけえ衣装持ってるし、キッカに関しては調理道具持ってるし・・・。


こいつら至ってまともじゃねええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!


この依頼、すっげえしかねえよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!


これ大丈夫かよ!?



眠れるスリーピング・女神ゴッデス初の上級ワースの仕事がこんなんで、良いのかよ!?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る