一炊夢
冷原けんじ
"プロローグ"
二〇四一年。日本から夏以外の季節が消えた。
地球温暖化が加速する地球。二〇二五年から四一年までの一六年間に、地球の平均気温は急激な上昇を始めた。
テレビでは毎月のように気温変動の推移がニュース報道される。
近年世界的な大問題になっている地球温暖化は、日本ではとうとう季節という概念を消滅させるに至った。
日本での四季の消滅は地球温暖化の影響であると言われているが、惑星科学の専門家達はこの説を完全否定している。
その理由として最も大きいのは、この異常気象が日本でしか起きていないということだ。
世界でも、気温の上昇は年を重ねるごとに大きくなっているが、日本と比べれば可愛いものだ。
どれだけ気温が上がろうと、日本のように四季の気温がほぼ一定になることはあり得ない。
日本の政府は、この前代未聞の異常気象に「暑熱恒久化現象」と言う名前をつけ、その原因を調査している。
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