第8話
“クソッ!!杉原の奴、面倒な事しやがって・・・
あの世に行く一歩手前まで、
やっちまえばよかったんだ・・・”
俺はそう思いながら拳を握った。
アイツの鬱陶しい妄想に、全ての者が巻き込まれた。
そしてあいつをのした後も、その尻拭いは続く。
その為に淋香は胸を痛め、闇珠は龍と手を組むことを選んだ・・・
これから闇珠は、どうなるのか?
淋香は俺の元に戻るのか?
そんな事を考えつつ俺は、目の前の問題を片付ける事にした。
「すまない。
ここで話すより、中に入ってもらいたいのだが・・・
中で少々、問題が生じたようだ。
少し、中の者と話をしてくるので、もうしばらく待ってもらえるか?」
俺は紫龍に確認する。
「分かりました。待ちましょう。
・・・ですが、これだけ確認させてください」
「何だ?」
「淋さんは本当に、無事・・・なんだな?
傷一つ、ついてねぇよな?」
紫龍はさっきまでとは違う雰囲気を出し、再度淋の無事を確認してきた。
“傷一つ・・・ときたか、腕に傷があったような気が・・・”
「・・・淋は無事だ。今は中で、間崎と話してる」
「・・・微妙だな。
だが・・・無事が確認できればそれでいい。
白龍!!総長に連絡。淋の無事確認!!」
「了解!!」
白龍はすぐに連絡を取り始めた。
「じゃあ、準備が出来次第部屋に入ってもらうが、
それまではここで、待機してくれ。
鳴瀬、ここを頼む」
俺はこの場を成瀬に任せる。
「分かりました」
成瀬の返事を確認した後、俺は部屋の中に戻った。
□ ■ □ ■
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