第3話 留海
(勉強したくないなぁ)
滅多に買わない雑誌をコンビニで買って、
ペラペラめくってみる。
特に興味もない高級な化粧品の宣伝ページ。
肩こりに効くストレッチ、おすすめアイマスクの情報が目に入るが、どれも特にピンと来ない。
スマホ画面に目をやると、✕の通知が10件も来ていた。
彼氏の
どうして、彼氏も友達も連絡くれないのに
SNSのフォロワーからは、いいねやコメントをくれる。
リアルで存在しちゃいけないのかと自己否定してネガティブに考えてしまう。
Bluetoothでスマホと繋がったワイヤレスイヤホンを耳につけた瞬間、着信が鳴った。
留海の胸が躍る。
「瑠海、ごめん。明日出かけるの無理」
「え、なんでよ?」
「俺、熱出た」
その一言で喜びも束の間でがっかりした。
電話も早々に切れてしまう。
優斗の言葉は、嘘じゃないって信じているが、愛されているのかさえ、分からなくなる。不安になる。そんなこと相手は全然思っていなくても今は、マイナスに考えるときなのかもしれない。
宿題のノートは、白紙のまま、手をつけられずに1日を終えた。
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