第2話 入学式当日
朝になった。
「そういえば、今病院なんだった。」
病院の朝は嫌だな〜と思いながらスマホを見る。
「え!今10時じゃん!」
「昨日は疲れたし、しょうがないか。」
何もやることがないので動画を見てたら、
また寝てしまっていた。
「お客様がいらっしゃいました。」
病院の人の声で目が覚めた。
「こんにちは。昨日は本当にすみませんでした。」
そこには高校の制服っぽい服を着た女の子が立っていた。
「大丈夫ですよ。そんなに謝らないでください。それより、どうしたんですか?」
「お見舞いに来ました。これ、どうぞ」
クッキーを渡された。
「良いんですか?」
「受け取ってください。」
「ありがとうございます。」
すごく美味しそうだった。
「高校生ですか?」
ライトは聞いた。
「はい。今年から。ちょうど今日入学式だったんですよ。」
「へ〜。同じです。入学式は行けなかったですけどね。」
笑って言った。
「どこの高校ですか?」
「西野高校です。」
女の子は答えた。
「え?も、もう一回言ってもらってもいいですか?」
「西野高校です」
「え、同じです!」
「へ〜偶然ですね!」
いつの間にか2人は笑っていた。
(この時間楽しいな)
ライトは心の中でそう思っていた。
「同じ学校の同級生だし、タメ語で話そうよ!」
女の子は言った。
「いいですね。そうしましょう!」
「それ敬語。タメ語で話そうって!」
「ご、ごめん。友達いないからこういうの慣れてなくって。」
「へ〜。ていうことは陰キャか!」
女の子は笑って言った。
「や、やめてよ。」
「怪我させてしまった私から言うのはアレだけど、友達、できたじゃん!今日から友達ね!」
「い、いいの?」
「もちろん!これからよろしく!」
「ありがとう!そ、そういえば、名前聞いてなかったね。俺は三上ライト。」
「私は高野ミカ。三上ライトって、同じクラスじゃん!」
「すごい偶然だ!」
「学校でもよろしくね!」
「は、はい!」
そのまま女の子、いや高野ミカさんは帰って行った。
骨折のことも忘れるくらい楽しい時間だったなと思ってしまっていた。
何を考えているんだ俺。
そう考えながらスマホを見ると、もう7時だった。
お腹すいたな〜。
ご飯を食べている途中、今日のことが脳内再生されていた。
俺にも女子と話せる時が来るんだ、そうライトは思いながら完食。
その後、また今日のことが脳内再生されて
眠りに入った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます