モテ期学園

第1話突然のモテ期

ある朝、和也は遅刻ギリギリの時間に学校へ急いでいた。下駄箱に着くと、自分の靴箱に一枚の手紙が入っていることに気づいた。それは、彼のクラスメイトである白石理奈からの手紙だった。クラス一の美少女であり、頭も良く、運動も得意な理奈は、いつもクラスの中心的存在。そんな彼女からの「放課後、屋上で待っています」というメッセージに、和也は驚きつつも放課後を待ちわびた。

　放課後、屋上に向かうと、そこには理奈だけでなく、クラスの図書委員であり、いつも本を手放さない無口な少女高橋紗季、さらに同じ部活の後輩である元気いっぱいの田中美咲が集まっていた。和也は完全に戸惑い、状況を把握できないでいたが、どうやら三人はそれぞれ和也に「告白」するために集まっていたようだ。

「和也くん、ずっと気になってたの。もっと一緒に過ごしたいんだけど、どうかな？」と理奈が顔を赤らめながら言う。

「私も…その…和也くんのこと、好きです。もっと知りたい…」と紗季は視線をそらしながら、小さな声でつぶやいた。

「先輩！私も大好きです！一緒に帰りましょう！」と美咲は元気よく手を挙げる。

　突然の展開に、和也はまるで夢を見ているかのような気持ちだった。これまで普通の生活を送っていた彼が、どうしてこんな風に注目されることになったのか、全く理解できなかった。しかし、それからの日々は一変する。

　理奈は勉強を教えるために毎日一緒に図書館へ通うようになり、紗季とは昼休みごとに一緒に本を読む時間が増えた。美咲は部活の時間以外でも和也にちょっかいを出し、何かと世話を焼こうとする。

　和也の普通だった日常は、三人の少女たちとの出来事でどんどん賑やかになっていく。果たして、彼は誰と特別な関係を築いていくのか？それとも、すべてが混沌としたまま進んでいくのか…。