secret sleep1⚘今日も眠れない。
1
なんで離れないといけないの?
やだ、やだよ。
私達はお互いの頬に両手で触れる。
「
「うん」
中2の夏の終わり。
私は玄関の前で義兄の
だけど、高校1年生になった今でも、まだ会えていない。
暗闇のベットの上で一人、両手で顔を隠して泣くだけ。
「
「会いたいよ…」
*
「ふわぁ…」
私、
今朝もサラリーマンやら学生やらで車内はギュウギュウで、
つり革掴んだ右手はピリピリ痺れてきて痛い…。
う…よくこんな状況で
だ、だって仕方ないじゃない。
毎朝、5時に起きてるから眠いんだもん…。
目の前の窓ガラスを見ると、
地味な私が薄っすらと映っている。
髪はボサボサの黒のロング、
グレーのブレザーに籠の中に入った月のエンブレム、
ピンクとグレーチェックのリボン、
リボンと同じ柄のスカート。
随分この格好にも慣れてきたなぁ…。
制服可愛いのに似合ってなくて悲しい…。
更に
今ではクラスでぼっち生活を送ってるけど…。
「はぁ…」
肝心な
私は見えないように首に付けたネックレスに左手で触れる。
このインゴットの裏に雪の結晶のシールが貼られたシルバーのネックレスは、離れ離れになる前に
“外すな。ずっと付けてろ”
って言われて、お風呂と寝る時以外は付けてるから、会えたらすぐ見せようと思ってたのに。
いずらい家にいる時間短縮出来て良かったけど、
一番は、義兄の
一応、同じクラスに
担任の
もう4月も終わりだし、
望み薄いけど、
今日こそ、会えるといいな。
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