武将カード外伝
鷹山トシキ
第1話
蟇田 ニート
犬塚彰 蟇田をパワハラ
犬飼一郎 蟇田を切り捨てた社長
犬川右京 悪徳介護理事
犬山英介 マッチングアプリ経営者(詐欺師)
犬田隆弘 蟇田を虐めていた同級生(ヤクザ)
犬坂慶子 蟇田の元カノ
犬村欧介 悪徳刑事 蟇田に濡れ衣
犬江勝弘 クズ医者 蟇田の母親医療ミスで死ぬ
妖怪
妖怪は日本の民間伝承や伝説に登場する超自然的な存在や怪異のことです。多くの妖怪には特定の特徴や能力があり、各地で異なる伝承が存在します。以下は、代表的な妖怪の一部です:
1. 天狗(てんぐ)
鳥のような顔や翼を持つ、山に住む妖怪。武士や修験者の姿で描かれることも多い。
2. 河童(かわっぱ)
水辺に住む小さな妖怪で、頭に皿のようなものがあり、これが乾くと力を失う。水泳が得意で、子供を引き込むことがある。
3. 鬼(おに)
怪力を持ち、角が生えている恐ろしい妖怪。悪役として描かれることが多く、節分で追い払う習慣がある。
4. 妖狐(ようこ)
狐の姿をして、変化する能力を持つ妖怪。日本や中国、朝鮮などの文化に登場し、時には人間に化けてトラブルを引き起こすことがある。
5. 座敷童子(ざしきわらし)
家の中に住み、家族に幸運をもたらすとされる子供の姿をした妖怪。ただし、家を去ると不幸が訪れるとも言われる。
6. ろくろ首(ろくろくび)
頭が伸びる女性の妖怪。夜中に首を長くして物を盗んだり、怖がらせたりする。
7. あかなめ
汚れた場所や風呂場に現れる妖怪で、掃除を怠ると現れ、あかなめ(垢を舐める)をする。
8. 幽霊(ゆうれい)
死後の魂が成仏せずに現れる霊的存在。多くの場合、未練や怨念を持った姿で現れる。
9. 雪女(ゆきおんな)
寒冷地に住む美しい女性の姿をした妖怪。氷のように冷たい息で人を凍らせることがある。
10. 百目鬼(ひゃくめおに)
目が百個以上ある恐ろしい妖怪。夜に現れ、人々を驚かせたり、不幸をもたらすとされる。
このように、妖怪にはさまざまな種類があり、地域ごとに異なる特徴や物語が伝わっています。妖怪の世界は非常に広範囲で、時には恐ろしい存在として、また時にはユーモラスなキャラクターとして描かれることもあります。
蟇田は烏丸御池駅近くにある自宅で『武将カード』についてネットで調べていた。パソコンの調子が最近おかしい。
山名宗全 力のカード
細川勝元 風のカード
夜の京都、歴史と現代が交錯する街の片隅で、
彼は、無職のニートだ。学生時代に夢を抱いていたが、いつしかそれを失い、家族とも疎遠になり、ただ一人で過ごす日々。今は、家を出て京都を徘徊しながら、何もかもが無意味に感じていた。
「俺は…一体、何をしているんだろう」
独り言が漏れる。ふと、通りの角を曲がると、古びた喫茶店の窓が目に入った。店の中には、時折流れるジャズの音楽が聞こえる。外の世界と隔絶された空間に、ひとときの安らぎが漂っている。
蟇田はそのまま足を止めた。だが、店に入る気はしない。人々が楽しんでいる中で、彼はただ外から見ているだけだった。
「なんで俺だけがこんな…」
その時、ふと気づくと、近くに座っている何人かの若者たちが何やら笑って話しているのが見えた。彼らの話題は、SNSのトレンドや最近流行っているアニメ、パーティーの話ばかりだった。蟇田はその会話に一瞬、耳を傾ける。しかし、次第にそれが自分と無縁の世界であることを痛感し、心の中で自己嫌悪が湧き上がる。
「こんなことをしていても、何も変わらない」
突然、蟇田は歩き出す。ふと気づけば、目の前には京都の有名な寺院「金閣寺」の灯りが見える。大きな池に反射した金色の建物が幻想的だ。しかし、蟇田にとってそれはただの風景であり、感動を呼び起こすものではない。
街を歩き続ける彼の目は、どこか遠くを見つめていた。歩みが遅く、何かに取り憑かれたような顔をしている。自分を変えようという意欲はないわけではないが、何をどうすれば良いのか、何から始めれば良いのかが分からない。
「結局、何も変わらないんだろうな…」
その呟きは、自嘲とも言えるもので、彼の心の中で深く響いていた。
通り過ぎる人々、楽しそうに歩くカップルや観光客、スマホを操作する若者たち—彼らは忙しく生きているように見えるが、蟇田にとってそれは遠くの世界の話に過ぎない。彼の目の前に広がるのは、ただ時間の流れと、無意味な日常だけだった。
通りの先に見えるのは、煌びやかな夜景を映し出す祇園の街並みだ。だが、蟇田の足は止まることなく、無機質に街を歩き続ける。
その時、突然彼は思い出す。
「日野富子のカード…あれさえあれば、すべてが変わるんだ」
彼の頭の中で、その言葉がふとよぎる。
「何でも叶うカード…それがあれば、俺の人生も…」
無意識のうちに歩く速度が速くなった。何かが動き始めたような気がした。それは希望ではなく、ただ一心不乱に何かを求める衝動に似ていた。
「京都…いや、この街には、きっと俺が求めるものがある」
蟇田は、再び歩き出す。どこに向かうのかは分からない。ただ、心の中でそのカードを手に入れた時のことを思い描きながら、無目的に徘徊し続けるのだ。蟇田は、京都市内の静かな図書館に足を踏み入れた。朝の光が窓から差し込み、整然と並べられた本の背表紙が、淡い光に照らされている。ここには、彼が長年探し続けていた古い書物があるという噂があった。その本は、戦国時代の歴史と、日野富子に関する詳細な記録が含まれているという。
館内は、どこか落ち着いた雰囲気を醸し出している。静かな空間の中で、蟇田は息を呑んで目の前の書架を見渡す。彼の目的は単なる情報収集ではない。過去に埋もれた真実を掘り起こし、歴史を変える手がかりを見つけることだった。
「日野富子に関する本は、確かこの辺りだったはずだ…」
蟇田は小声でつぶやきながら、一冊一冊の本を丁寧に手に取っていく。彼の指先が触れるたび、紙の感触に時の流れを感じる。その瞬間、彼の目にある一冊の古びた本が映った。表紙に金色で刻まれた文字が、彼の心を引き寄せる。
「これだ」
本を手に取った蟇田は、静かにページをめくり始める。その内容は、彼が知っていたものとは少し違った。日野富子の実像を描いた、彼女の権力を握った理由や、政治的な背景に関する詳細な記録が並んでいた。
読み進めるうちに、蟇田の顔が次第に険しくなっていった。富子が持っていた政治力やその裏に潜む陰謀の数々、さらには彼女の死後に残された謎の手紙が、彼を新たな疑念へと導いていた。
『室町時代大辞典』
日野富子は、戦国時代の日本で活躍した女性で、特に室町時代末期の重要な人物として知られています。彼女は室町幕府第6代将軍足利義教の妻で、義教の死後はその後継者である義勝(後の足利義尚)を支える立場にありました。
日野富子は、夫の義教の死後、義勝を将軍の座につけるために多くの政治的手段を講じました。また、義勝が若くして将軍となったため、実質的には彼女が幕府内での権力を持ち、特に権力を持った女性として注目されました。彼女の影響力は政治的にも強く、また他の有力な家系と結びつくことにより、自らの家の勢力を拡大しようとしました。
日野富子の政治的手腕については、後の時代の資料にも多く記録が残されており、彼女の存在が戦国時代の政治や社会にどのように影響を与えたのか、歴史家の間でも議論されています。
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