第6話 双子の弟
振り向くと急に殴り飛ばされた、そこには自分と瓜二つの顔の弟が居た。
バコォーン 2〜3mぐらい殴り飛ばされた
「何すんだよカズ、ふざけんな実の兄貴だぞまた昔みたいにボコされたいのか?あん?」
「兄貴こそどどの口が言ってるんだよ、三年間ずっとどこで何してたんだよ」
「そんなのお前に関係ない」
「何だとこのクソ兄貴が、関係あるに決まってるだろうが、俺達兄弟なんだぞ」
「急に殴り飛ばして来るお前何か弟じゃない」
「あぁそうだなあんたはもう俺の兄貴じゃない」
そう言うとカズの目の色が変わった。
「お前バカか?ここでその能力をつかったらここに居る皆吹き飛ぶだろうが」
「もう、あの頃の俺じゃない」
「(ん?こいつの首にN以外の文字があるどう言う事だ?)」
「お前、もしかして新… 」
「そうだよ、新しい能力が発現したんだよ」
カズの首にはNとBの文字があった。
「(コイツの1つ目の能力はたしかNitroglycerin(ニトログリセリン)のはずだ、だとしたらBはなんだ機械化のBike(バイク)とかか?)」
カズが一瞬で距離を詰めてきた。
「速い、最後に会った時よりも速くなっている、避けきれるか?いや違う、カウンターだ)」
その瞬間僕の髪の色が変わった、高島先生に打ったのと同じ技をカズに打ち込んだ。
「オラァ、良いの入ったろ?」
しかし、カズは痛がる素振りを見せず平然としている。
「(何?コイツ神経でもイカれてるのか?)」
すると向こうがボディブローを決めてきた。
「うっ、(なんだコイツの能力は何だ?)」
僕は殴られながらも必死に考えた。
「(クソ!このままずっと避け続けるのは流石に限界がある何か打開策を打たないと)」
そして相手のパンチの時の腕を見る。
「(昔に比べてかなり太くなったな。げど、癖は直って無いみたいだ)」
その時僕の頭の中に天啓が舞い降りてきた。
「(コイツやっぱりパンチを打つ時腕が伸び切ってる、コレなら投げれるぞ)」
そうすると僕はカズの拳を顔面ギリギリまで引きつける。
「(ここだ!!)」
腕が伸び切った瞬間、奴の腕を掴み投げ飛ばす。
「オラァ、地べた這いつくばっとけぇぇ!」
ドォーン
カズが背中から地面に激突する。
「どうだ、参ったか?」
良いのが決まったと思った、しかし。
「効かねぇなぁ、兄貴!!」
「嘘だろ?」
カズはまた平然と立ち上がって来た。
「なんだコイツ、強すぎるだろ)」
「さぁ第二ラウンドだ!!」
そう言うとカズがまたボクシングのファイティングポーズをした。
「(クソッ、いつまで続くんだコレ)」
その瞬間、学校中でけたたましいサイレンの音が鳴った。
「緊急招集、緊急招集!!西宮にて反政府組織が民間人を襲っているとの通報あり!!直ちに生徒は出陣し民間人を救出して下さい。繰り返します。………」
「おい、まじかよ」
「チッ、しゃーねぇな兄貴また今度相手してやるよ」
「何だと、クソガキそれはこっちのセリフだよ」
そう言い争いしているとこんぶが僕の名前を呼んだ。
「おい永夢!早く支度しろ」
こうして兄弟喧嘩は一度幕を下ろした。
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