第4話 再会
教室に向かっていると一つ気になったので高島先生に話し掛けた。
「先生の能力はなんですか?」
「私に能力はありません」
「え?この学校に無能力者が居るんですか?」
「はい居ますよ、能力者が7割後の三割が無能力者です、無能力者と言ってもただの一般人じゃないです」
「どう言う事ですか?」
「彼らはこれから能力が現れる可能性があるんです、いわゆるダイヤの原石です。もちろんあなたもですこれからもう一ついやもう二つ目の能力が発現する可能性があります」
「じゃあ先生はなんでここの学校で教師になったんですか」
「昔は私も彼らと同じダイヤの原石でした、しかし私に能力は発現しなかった、親にも兄弟にも出来損ないと罵られました。だけど私は考えたんです、こんな出来損ないな私でも力になれるんじゃあないかと、だから今日まで私はこの学校で教師をして生徒に座学を教え続けたんですよ」
「そうなんですか、先生は縁の下の力持ちですね」
「縁の下の力持ちかぁ、ふっ私には少し勿体ないですね」
「そんな事ないです」
僕は高島先生に少し共感した、なぜなら自分は能力が開花するまで時間がかかったからだ、そして昔ある生徒に「出来損ないと」と言われたのを今でも覚えている。
「ところで永夢くん、ちょっと良いかな?」
「はい、何ですか?」
「あなた今日の放課後から毎日中学の範囲補習ね」
「え?何で?嘘、、」
「当たり前ですよ、そりゃああなた中学生の間ずっと学校来て無かったでしょ、このままじゃ高校の勉強について行けないよ」
「え、嘘ですよね」
「嘘じゃありません、いいですね今日から毎日残って下さい」
「はーー、分かりました」
終わった、そんな中学の勉強なんて一度も勉強して無い、その日から地獄が始まった。
そうこうしている内に教室に着いた。
ドアをノックし開けるとみんなが僕を見つめて居る、そこにいる同級生は僕の古い記憶の中の幼い彼らよりずっと大人びていた。そして黒板にはデカデカと僕の名前が書いてある、僕は改めてみんなに自己紹介をした。
「天宮永夢です、名字は変わりましたがまた昔と同じ名前で呼ん下さい。あと、ご心配をおかけしてすみませんでした」
そうしていると担任の五十嵐先生が話し掛けできた。
「天宮くん始めまして、担任の五十嵐だこれからよろしくな!!」
「そして、そうだなぁ~天宮くんの席は〜良し一番右の一番後ろの席だ!!」
いきなり当たりの席を引いてしまった、僕が内心喜んでいると隣の席の同級生が話し掛けてきた。
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