第2話
仕事が21時で終わり明日が定休日ということで、
毎週火曜日はいつものBARに立ち寄ることが多い。
コンクリート造りの階段を下り地下に降り
ドアを開けるとチリンとベルの音と共に
中へ入った。
『おっ、いらっしゃい。桃ちゃんお疲れ様。』
落ち着いた声のマスターに
労いの言葉をもらった。
カウンター席のみの小さなお店だが、
隠れ家的BARなのとイケメンなマスターが作るお酒が人気なので、席は埋まりやすかったりする。…が、今日はまだ埋まってなくいつもの特等席も空いていた。
「マスターこんばんは!今日はほろ酔いになるくらい飲みたい気分です!」といつも座る端のスツールに座りながら伝える。
(連勤疲れたな〜肩凝ってるなぁ〜)
心の声がうっかり外に漏れそうになる。
『了解!何系がいいかな〜』と考えつつも
手元は迷いなくお酒を作っている。
しばらくして、目の前に綺麗なオレンジ色の
カクテルが置かれた。
「おいしそう〜やっぱりマスターの作るお酒は綺麗だね」そう言いつつコクリと口に含む。
甘酸っぱいオレンジとピーチのリキュール
わたしの名前が桃なのとピーチリキュールを使ったお酒が大好きなわたしにマスターは必ず最初の一杯はファージーネーブルを出すのだ。
『お腹に入れながら飲んだ方がいいと思うけど、何か軽めのもの食べる?』
「ん〜それならカプレーゼと生ハム少なめで〜」
『かしこまりました。すぐ持ってくるね〜』
マスター1人でお店を回してるの単純に凄いなぁと感心の目で見つつ一杯目を堪能した。
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