御手洗は電話を切ると部屋の鍵を閉めてベッドに座った。いま私たちがいる部屋はキングサイズのベッドだけしかない。

「蓮の母親が出た。めっちゃパニックになってたわ。親不孝なやつだね、蓮は。」

「……蓮がお金なんか盗むはずない。確かに蓮は、この家に入って部屋を荒らしたかもしれないけど、お金は盗ってない。そんなことするようなやつじゃない」

「いやいや、そしたら俺の金はどこに消えたの？俺からしたら金盗むようなやつにしか見えないんですけど。」

「三百万盗まれたとか嘘なんでしょ？最初からなかったんじゃないの……？蓮の両親に防犯カメラの映像見せるつもり……？そんなの見せて三百万盗まれたなんて言ったら、蓮は言い訳できなくなる……。お願いだから蓮の家に行くのだけはやめてよ。お願い……。蓮はこれ以上、巻き込まないでよ……」

「そしたら俺のお願いも聞いてくれる？」

「……なに？」

「今すぐエッチさせてくれない？」

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