第119話

父は「話にならん!!勝手にしろ!!」と怒鳴ってきたあと、勢いよく玄関のドアを閉めてしまった。こんなにも怒った父は初めて見た。蓮の発言は、ただの妄言にしか思えなかったのだろう。





「あーあ。どうなっても知らねえから。」





「しょうがないよ。多分かなり怖い目にあったんだと思う。命助けてくれた人のこと侮辱されて怒ってるんだよ。」




「確かにな。のほほーんとしてるイメージしかなかったからビックリしたわ。ていうか、お前大丈夫なの?今にも死にそうな顔してんぞ。」





「……ちょっと大丈夫じゃないかも」




「健は、まだ帰ってきそうにないし、とりあえず俺の車乗っとけよ。サウナ部屋で一人で待ってるよりはマシだろ。」




「……そうする。ちょっとここで待ってて。スマホ持ってくるから」

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