第13話
そのあとも御手洗の話を聞いてもらいながら健の愚痴を吐き出していた。美羽と話したおかげで精神が落ち着いてきた。
この空間は、とても居心地がよかった。部屋に掛けられている時計を見上げると午後六時半を回っていた。
もうすぐ健が帰ってくる。もう帰ってきているかもしれない。だけど、あの家には帰りたくないと思ってしまった。
「紫乃、そろそろ健くん帰ってくるんじゃない?帰らなくていいの?」
「……まだ帰りたくない」
「ご飯食べていく?今日は、ハンバーグするけど。」
「いいの?ちょっと健に遅くなるって電話してくるね。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます