ほうかご探報 抄報

はじめに

『ほうかご探報』は、専任のゲームマスターがいないロールプレイング・ゲームです。

　本書『ほうかご探報 抄報』は、その『ほうかご探報』から遊ぶのに最低限必要な部分だけを抜粋した抄本となります。

　参加者はみんな高校生になって、総合学習や自由課題、壁新聞や文化祭などで発表するために、学校や地域で起きている不可思議な出来事を調べて回ります。そして手に入れた手がかりを組み合わせて、一定の締め切りまでに謎を解き明かし、発表を行う。それがこのゲームの目的です。謎を解決してみれば、その理由は幽霊や妖怪によるものかもしれませんし、科学的に解決できるものかもしれません。もしくは宇宙人といった超科学的存在の仕業でしょうか。手に入れた手がかりをどういう風に結び合わせて、どういった結末を導き出すのか、それはすべて参加者次第です。

　この『ほうかご探報』は、『Brindlewood Bay』をGMレス化した『Paranormal Inc.』の影響を強く受けた「Haunted by Paranomal Inc.」に分類されます。つまりは「Powered by the Appocalypse」であり、「Carved from Brindlewood」というわけです。

　ですが、このゲームはハロウ・ヒルによる独立した制作物であり、『Paranormal Inc.』の作者Alicia Furness氏とは無関係な作品です。また「Haunted by Paranormal Inc.」のロゴはAlicia Furness氏の著作物であり、許可を得て使用しています。

　設定

　PCたちは高校生で、総合学習や自由課題、壁新聞、文化祭の展示などで発表するため、一定の締め切りまでに心霊スポットを調べ、その謎を解き明かす必要がある。

　遊ぶために必要なもの

　・ルール＆シナリオ：本書

　・プレイブック：本書からコピー可

　・参加者：2～5人

　・時間：およそ2時間

　・トランプ1組

　・6面体サイコロ（3個あれば充分）

　・情報カード（20～30枚ほどあれば充分）か情報管理シート

　・筆記用具

　ゲーム

　シナリオに相当するものを【取材対象】と呼ぶ。【取材対象】には、【場所】、【手がかり】、【脇役】、【現象】が用意されていて、プレイヤーはカードを引くことで実際に現れる事象を決定する。

　キャラクターは〔生徒〕と呼ぶ。〔生徒〕の作成し、ゲームの説明役となる【班長】を決めた後、ゲームは【導入】、【調査】、【解決／執筆】の3フェイズにそって進められる。

　遊び方

【取材対象】の冒頭に書かれている【状況】を【班長】が読み上げて、〔生徒〕が直面している事柄を伝えよう。みんなで【問い】に考えて回答し、現在の様子を描写する。これがゲームの始まり、【導入】フェイズである

　それから、【場所】やそこで起きる【現象】、現れる【脇役】や見つけられる【手がかり】を決めるためにトランプの札をめくっていくことで【シーン】が展開されていく。各【シーン】で【手がかり】を集めるのがこの【調査】フェイズの目的である。

　最後に【解決／執筆】フェイズを迎え、あつめた【手がかり】をもとに推理をして、ゲームは終了となる。